2015年1月12日

『ガンプラ開発者が語るニュータイプ仕事術』松本悟・著 vol.3828

【バンダイの「三言語」とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799315889

本日の一冊は、プラモデル開発から動画配信まで、広範にわたり、ガンダム・ビジネスを主導した著者が、その仕事術を語った一冊。

不人気だったガンプラがなぜ社会現象となるにいたったのか。その開発秘話なども知ることができる、興味深い内容です。

・社内で一流の人から学べ
・仕事の範囲にこだわるな
・やる前から「無理です」と言うな

などといった仕事の心構えと、商品開発のヒントになりそうな話、さらにはクリエイティブ人材のマネジメントのヒントまで、話は多岐にわたります。

マネジメントのヒントとしては、以下の点が役立ちました。

<管理・監督といった上の立場になると、急に偉そうになったりする人がいる。だが、自分が現場で頑張っていたときのことを思い出し、「こんな環境で仕事をしたかった」「もっとこうなればよかったのに」という点について、実現できないか動いてみることが大切>

<人がやってきたものに対して、「これじゃない」と言う前に、先に「こういうものを作ってほしい」と明確に言って指示をしないと、人はついてこない>

著者が仕事でかかわった職人たちのエピソードや教訓も学べ、とても読み応えがありました。

これから結果を出そうとする若いビジネスマンには、「作れるか、売れるか、儲かるか」というバンダイの「三言語」が役立つと思います。

◆「作れるか、売れるか、儲かるか」バンダイの三言語
・作れるか? 開発には多額の投資がかかる。品質の高い商品を開発できるか
・売れるか? 商品化してそれは売れるか。
       消費者に認めてもらえるか。在庫を作るな
・儲かるか? 利益率の高い商品として利益を残せるか。
       ヒットさせられるか

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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社内で一流の人から学べ

バンダイには、「作れるか、売れるか、儲かるか」という三言語がある。それぞれの意味するところは、次の通りだ。
・作れるか? 開発には多額の投資がかかる。品質の高い商品を開発できるか
・売れるか? 商品化してそれは売れるか。
       消費者に認めてもらえるか。在庫を作るな
・儲かるか? 利益率の高い商品として利益を残せるか。
       ヒットさせられるか

仕事の範囲にこだわるな

どこのメーカーも流行りに乗ってスーパーカーを作っていたら、そのジャンルでの「ナンバーワン」を目指さなければいけなくなる。そうやって同じ商品で戦うよりも、「オンリーワン」となれる商品を作ったほうがいいと私は考える。どこのメーカーにも真似できないものを作り、同じもので競い合っている他社を出し抜くのだ

アニメというのは、線を省くのが仕事だ。プラモデルではその線を追加していった

「あの人はセンスがあってズルい」と指をくわえて見ているぐらいなら、その人のどこにセンスがあるのか分析していってもらいたい

管理・監督といった上の立場になると、急に偉そうになったりする人がいる。だが、自分が現場で頑張っていたときのことを思い出し、「こんな環境で仕事をしたかった」「もっとこうなればよかったのに」という点について、実現できないか動いてみることが大切だ

まだどこの会社もやっていない新しい事業を立ち上げられれば、他社に先行して顧客を獲得することができる

バンダイグループには昔から、「社員一人あたりの売上は一億円」というのが基本目標としてあった

企画は世界観を持つところから始めよ

人がやってきたものに対して、「これじゃない」と言う前に、先に「こういうものを作ってほしい」と明確に言って指示をしないと、人はついてこない

原点回帰はときとして重要だ。それこそ、長く続けているものであればなおさら振り返る瞬間はあってしかるべきだろう

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『ガンプラ開発者が語るニュータイプ仕事術』松本悟・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799315889

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◆目次◆

第1章 人に負けない武器を身につけよ
第2章 最強のチームをつくれ
第3章 自分の仕事にこだわりを持て
第4章 いつでも現場を大切にせよ
第5章 時代の一歩先を行け
第6章 情熱を持ち続けよ

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