2014年12月30日

『20代の後悔しない働き方』小宮一慶・著 vol.3815

【珍しく辛口? 小宮一慶氏の最新刊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413210298

本日の一冊は、100冊以上の著書を持つ経営コンサルタント、小宮一慶さんによる20代への働き方のアドバイス。

温厚なイメージの著者からは想像もつかないくらいの辛口で、20代への厳しいメッセージが綴られています。

・多くの人が、日経を「読んでいる」けど「読めていない」
・ビジネスの世界に「努力賞」はありません。「頑張っている自分にご褒美」と言っている人を見ると、成功しない人だなと思います
・周囲のほとんどの人間は、一生「凡人」で終わる
・30代で引き抜かれないようでは失格

著者が強調するのは、準備をすることの必要性。

「チャンスは、準備してきた人にしか活かせない」ということで、売り込みに熱心になるよりも、本質的な勉強をすること、基礎力を身につけることの重要性を説いています。

<30代になって、会社にM&Aの必要が生じたときに「これから勉強します」では到底間に合わないのです。私なら間違いなく、20代から準備してきた人に任せます。少なくとも、その素養や基礎力の十分にある人に任せます>

本書の中で著者が教えるのは、以下の3つ。

「思考力」「行動力」「正しい考え方」

20代で身につけておきたい心構え、学ぶべきことがまとめられており、会計にいたってはご丁寧に参考文献まで記されています。(土井もこれで身につくと思います)

コンパクトな本ではありますが、じつに有用で、おまけに「毒」まで詰まっています。

20代、30代の方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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企業規模や業種を問わず、優れたビジネスパーソンは、30代で必ず頭角を現すものです。30代で芽が出なかった人は、大部分の人は残念ながら、やはりそれなりで終わります

マッキンゼーは、フレームワークを当てはめたような「きれいな解」を好む志望者を採用しません。考える力を見て採用しているのです

駅の自動改札機やコンビニでの決済など、「表面的な」日常生活は、便利に、より簡単になっています。これは、世の中そのものが簡単になっていることとは違うのです。表面的な暮らしをしているだけなら、思考力は以前より、ずっと必要ない、言い方を換えれば、より単純な頭脳でも生きて行ける時代なのです。ですから、普通に生活していると、思考力は、どんどん退化していきます。しかし、そのシステムを考えている人や、それを経営している人たちの思考力はより高度化しているのです

人は“行動しなかったこと”を後悔する場合がほとんど。つまり、行動力なき人物は、後悔する可能性が高い人なのです

多くの人が、日経を「読んでいる」けど「読めていない」のです。日経新聞、とくに月曜日の「景気指標」欄は、ぜひ20代の時から目を通し、読みなれる訓練を積んでおきたいものです

世の中に求められるのは、準備をしている人です。SNSなどで盛んに自分を売り込むような発言をする人がいますが、そんな時間があったら、来たるべきときのために準備したほうがいい

私の人生の師匠である、曹洞宗円福寺の藤本幸邦老師は「人生は串団子」だとおっしゃっていました。人生には4つの団子がある。「自分」「家族や親しい友人」「会社」「社会」。「この4つのどれもはずさない生き方をしなさい」と教えてくれました

ビジネスの世界に「努力賞」はありません。「頑張っている自分にご褒美」と言っている人を見ると、成功しない人だなと思います(中略)「結果を出した自分にご褒美」が正解です

周囲のほとんどの人間は、一生「凡人」で終わる──。このことも、ぜひ20代のうちに気づいておきたいことです

「だいたいこんなものでいいや」と適当にやったら、仕事も人生も、「だいたいこんなもの」になる

人間オンチでは上に立てない

一人前というのは一流と違います。一人前は二流になっただけです(中略)多くの人が一人前(=二流)になったときに必死さを失います。だれも文句を言わないからです。少なからぬ人がそれで十分と勘違いしてしまいます。だから一流になれないのです

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『20代の後悔しない働き方』小宮一慶・著 青春出版社
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◆目次◆

20代で身につけておくべきこと(1)思考力
20代で身につけておくべきこと(2)行動力
20代で身につけておくべきこと(3)正しい考え方

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