2014年11月18日

『成功の要諦』稲盛和夫・著 vol.3773

【自分の魂を磨く本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800910552

本日の一冊は、京セラの創業者であり、数多くの財界人を弟子に持つ稲盛和夫氏が、経営者として成功するための心の持ちようを説いた一冊。

著者いわく、企業には、見える部分と見えざる部分がある。

見える部分というのは、資本金の額や財務の健全性、不動産などの担保物件、技術開発力、人材力など。

見えざる部分とは、トップが持っている信念や人生観、従業員が醸し出す意識、つまり社風などです。

著者は、このうち見えない部分の方が経営にはより大きな影響力を及ぼすと説いており、本書ではその「見えざる部分」の高め方を説いています。

仏教の教えがベースにあり、著者はこれを経営と関連づけて説明しています。

・才能を私物化してはいけない
・善いことに合おうと、悪いことに遭おうと、どんな現象に合っても、その現象に感謝すること
・美しい心を持つこと
・世のため人のために尽くすこと

さまざまな教えが紹介されていますが、個人的には、『「陰隲録」(いんしつろく)を読む』にあるという、以下の言葉が印象に残りました。

「私にはお前の運命がいかなるものであるかはわからない。しかしもしお前が大変に出世して有名になったとしても、まだ志をなし得ず落魄していた昔の気持ちを忘れないようにし、決していい気にな
ってはいけない。もし順当に自分の思うままの運命になったとしても、意のままにならなかった昔のことを忘れてはならない。もし豊かになり衣食に事欠かぬようになったとしても、貧乏だったときの
気持ちを忘れてはならない。また、お互いに敬愛し合うようになったとしても、甘えることなく常に反省して慎むことを忘れてはならない。もし家が代々世間の人望を集めるようになったとしても、身
分が卑しく人から顧みられなかったときのことを忘れてはならない。もし学問が優れるようになったとしても、まだ浅学固陋(せんがくころう)でものを知らなかったときの気持ちを失ってはならない」

著者いわく、<会社を成功させて有名になったり、お金持ちになったり、そんなことのために人生があるのではない。人生を生きる意味とは、まさに自分の魂を磨くことにある>。

思想の本なので、ノウハウを期待してはいけませんが、自分の魂を磨きたいと思ったら、ぜひ紐解いてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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才能を私物化してはいけない

「世のため人のために尽くす」ことで運命を変える

善いことに合おうと、悪いことに遭おうと、どんな現象に合っても、その現象に感謝すること、これに尽きる

私は人生を次のようなものであると考え、生きてきました。まず、社会に出るまでの準備期間として二十年ほどの猶予があります。次に社会に出て四十年ほど、精一杯に働いて世のため人のために尽くす。さらに、私は死を魂の新しい旅立ちと考えていますから、死を迎えるための準備期間が二十年ある

心を浄化、純化し、ついには悟りの境地に行き着くという六波羅蜜の六つの修行。その最初に挙げられているのが「布施」です。布施とは施しをするということであり、世のため人のために尽くすということです

自然界はそういう命の連鎖で維持されています。つまり、これらの一般の生物たちは、自分が生きるだけではなくて、自分の命と引き換えに他の命を助けているのです。そのような循環が、この地球上では延々と行われてきています

◆創業時の五つの誓い
1.常に感謝の心を忘れない
2.慈悲の心
3.一所懸命努力をし、一所懸命働こう
4.忍耐の心
5.人間としてやってはいけない悪いことは決してやるまい

会社を成功させて有名になったり、お金持ちになったり、そんなことのために人生があるのではない。人生を生きる意味とは、まさに自分の魂を磨くことにある

京セラを上場させようと思い、そのことを西枝さんにご相談したときのことです。てっきり喜んでいただけるとおもっていたところ、「そんなことはやめなさい」とおっしゃるのです。上場により、大株主であるご自身が相当の利益を手にすることができるにもかかわらず、「訳のわからない株主に経営を左右されるような上場などするべきではない」と言われるのです。それほど、欲のない、心の美しい方でした

人生というものは、鉄道の線路のようなもので、節々のポイントで方向が切り替わっていくのだと思います。そのポイントこそが、運命的な人との出会いであり、またその人からいただく貴重なアドバイスなのです。その出会いやアドバイスを大切にすることで、人生の軌道を善き方向へと変えていくことができるのではないでしょうか

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『成功の要諦』稲盛和夫・著 致知出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800910552

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◆目次◆

第一講 心と経営(1987年9月16日)
第二講 なぜ経営者には哲学が必要なのか(1995年9月13日)
第三講 安岡正篤師に学んだ経営の極意(1997年3月29日)
第四講 人生の目的──人は何のために生きるのか(2001年7月17日)
第五講 心を高め、魂を磨く(2006年3月21日)
第六講 運命を開く道(2013年9月14日)

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