2014年7月10日

『鳥貴族「280円均一」の経営哲学』大倉忠司・著 vol.3642

【本日上場。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492502432

今日ご紹介する一冊は、本日、ジャスダックに上場した注目の居酒屋チェーン、鳥貴族の社長、大倉忠司さんによる経営哲学。

初日から7180円の高値をつけた同社。

儲けの源泉が何なのか、気になる方も多いと思いますが、本書には、なぜ鳥貴族が280円均一で商品を提供できるのか、その秘密と同社が目指すところが書かれています。

かれこれ2年前の本とはいえ、投資家にとっては気になる情報源でしょう。

本書によると、同社が安い値段で商品を提供できるのには、以下のような理由があります。※一部紹介

・多業態経営はしない
・鳥胸肉の調達コストは、創業期の3分の1程度
・メニューは、約65に絞り込み(増やしたら減らす)
・「地産地消」で物流コストカット
・炭火焼へのこだわりを捨てる=教育コストのカット
 (独自の電気グリラーを開発)
・店舗に関わらないところは徹底してコストダウン
・常に適性な人数で店舗を回す

興味深いのは、同社が単なる「安売り」ではなく、若者や女性をターゲットに、明確な戦略を持っているということ。

また、やみくもにフランチャイズの加盟店を募るのではなく、信頼できる14社のオーナーに複数店舗を経営してもらう、という方針をとっており(新規加盟の道は、社員独立制度のみ)、その団結心を高める工夫にも目からウロコが落ちました。

本書で宣言している、「2016年に1000店舗」、「2017年からは積極的に海外に進出」が、どこまで実現可能かどうか、慎重に見ていく必要がありますが(2014年6月末で360店舗)、これから楽しみな会社ではあります。

ぜひチェックしてみてください。
(ちなみに本書、2年前の本なので、店頭在庫は品薄です)

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「焼鳥屋のマクドナルドになる」

目的は低価格ではありませんでした。当時の居酒屋や焼鳥屋が、女性、若者を含めた多くのお客さまにとって、決してリーズナブルではないな、と思ってこその価格設定だったのです

低価格、均一価格を継続できる店は、低価格や均一価格に志や誇りを持っている店だけです。本当に提供したいメニューを、提供したい価格で商売する。ここに店の魂があるのです

多業態経営はしない

何が売りたいのか明確だからこそ、お客さまの支持を得られる

現在の鳥胸肉の調達コストは、創業期のそれの3分の1程度

一般に、居酒屋のメニューは店舗にもよりますが、80から120の間と言われており、鳥貴族はその半分から7割

鳥貴族は居酒屋業界の「生活必需品」を目指しています

「地産地消」でおいしさとコストダウンの両方を実現

お通しを出さない

本当に炭火焼だけがおいしいのか、というと実はそうでもないのです。ポイントは、遠赤外線効果で中からじっくり焼くこと。それさえできれば、たとえ機械で焼いたとしても、炭火と同程度のおいしさを出すことは十分可能なのです。鳥貴族では、炭火にできるだけ味わいが近くなる電機グリラーを開発し、店舗に導入して使用しながら、常に改良を繰り返しています(中略)炭火の管理は、かなりの熟練が必要とされます。常に火を起こし、それを一定の火力にコントロールするのは至難の業。それを、営業時間中続けるのは大変なことです

ボタン一つですぐに適量が注げるビールサーバーを導入

新しく導入したシステムでは、厨房で「貴族焼」というボタンをポンと押すと、瞬時に貴族焼のオーダーだけがモニターに表示され、いっぺんに焼くことができます

弊社の場合は、加盟するのは14社のみです。14社のオーナーさんに、複数店舗を経営していただく、という形を取っています。最も多いオーナーさんは50店舗近くを持っています(中略)新規加盟の道は、社員独立制度しかありません

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『鳥貴族「280円均一」の経営哲学』大倉忠司・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492502432

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◆目次◆

第一章 世界を変える「280円均一」の信念
第二章 「280円均一でもおいしい」の秘密
第三章 「俺たちは鳥貴族」。誇り高き人づくりの法則
第四章 「おいしくて280円均一」をチェーン展開する鉄則
第五章 2000店舗に向けて。鳥貴族の未来

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