2014年6月1日

『非学歴エリート』 安井元康・著 vol.3603

【非学歴でも成功するキャリア術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864103283

本日の一冊は、「中途半端な偏差値の大学」を出て、ベンチャー企業のMCJで株式公開の実務責任者、26歳でCFO、その後、経営共創基盤(IGPI)に移り、ディレクターを務めている著者が、「非学歴エリート」になるための心構えと行動を説いた一冊。

学歴エリートの弱点を突き、20代で上場企業2社の役員になった著者が実行したのは、「英語」と「財務や会計といった数値スキル」を身につけることでした。

「英語」を身につけようと思った理由を、著者はこう書いています。

<日本では一流大学の卒業者であっても英語ができない人が多く、またとある超有名企業ではTOEIC七三〇点という、たいしたことのなさそうなスコアが部長昇進の一要件になっているという記事を見たこともあり、英語を徹底的にやれば、学歴エリートに対抗しうるスキルの一つになるのではないかと考えた>

著者の戦略は、いわばキャリア版「弱者の戦略」。

<一点集中投資で大きなリターンを狙う>
<競争率の低い場所で圧倒的な努力をすれば、短期間ではっきりした成果を出すことができる>

これはまさに、昨日ご紹介した『強い会社はどんな営業をやっているのか?』に出てくる不動産仲介の「アドレス株式会社」と同じではないですか。

やはり、企業の競争戦略のロジックは、キャリアにおいても使える、ということでしょう。

本書には、脂ののった著者特有の勢いがあり、教訓や言葉に力があります。

<まわりが「今からでは遅い」と言うのなら、あなたがそれをなしとげる最初の一人になればいい>
<「チャンスが巡ってきたときに、それをつかむための準備」それが、私の努力の定義です>
<「なにをしてきたか」がキャリアなのであって、「どこの会社にいたのか」はキャリアではありません>

インパクトある言葉のオンパレードで、自分を奮い立たせたい方には、おすすめの一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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日本では一流大学の卒業者であっても英語ができない人が多く、またとある超有名企業ではTOEIC七三〇点という、たいしたことのなさそうなスコアが部長昇進の一要件になっているという記事を見たこともあり、英語を徹底的にやれば、学歴エリートに対抗しうるスキルの一つになるのではないかと考えた

もし職場や世間に、「がつがつ努力するのはカッコ悪い」という空気があるのだとすれば、それは、ますますチャンスです。ちょっと努力すれば、あっという間にまわりに差をつけることが可能

仕事が中途半端なら人生も中途半端になる

一点集中投資で大きなリターンを狙う

大切なのは「なしとげるクセ」をつけること

世間で「才能」だと思われているものは、ほとんどの場合は「環境」の産物です。たまたま、その人が自分の可能性を開花させることができる環境にいただけの話なのです

まわりが「今からでは遅い」と言うのなら、あなたがそれをなしとげる最初の一人になればいい

「チャンスが巡ってきたときに、それをつかむための準備」それが、私の努力の定義です

「市場的な価値」というものの源泉は希少性にあります

成功したら、どこまでが自分の力だったのか問う

「なにをしてきたか」がキャリアなのであって、「どこの会社にいたのか」はキャリアではありません

組織にきちんとした仕組みがないというときに、「うちはシステムがないんだなあ。まったくしょうがない会社だよ」などと愚痴るだけでは「浮遊層」です。「ないなら作りましょう」と手を挙げるのです。そうした経験はそれだけで武器になります

スキルのある人間を仕事に巻き込む

世の中で「成功」している人のほとんどは大企業出身者

安定と成功のスピード、企業の看板・ステータスと個人的なチャンスは、トレードオフの関係にあります。いいとこ取りはできません

日本語だけで食べていける場所は少なくなる

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『非学歴エリート』安井元康・著 飛鳥新社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864103283

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◆目次◆

はじめに
第1章 「なりたい自分」の見つけ方
第2章 逆転のための羅針盤──どう努力したらいいのか
第3章 逆転のための「会社」とのつきあい方
第4章 逆転のための「人」とのつきあい方
第5章 逆転のための勉強法
終わりに

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