2013年7月28日

『おかげさまで、ご紹介で営業しています。』鎌田聖一郎・著 Vol.3295

【ソニー生命で13年連続社長賞の男】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799102133

突然ですが、以下の会話を見て、デキる営業マンのものか、デキない営業マンのものか、区別がつきますか?

「結婚記念日にイタリア料理を食べに行った」
「お店はどこに行かれたのですか?私も先月イタリア料理を食べました」

一見ちゃんとリアクションしているように見えますが、じつはこれ、NGトークなんです。

なぜならこの場合、営業マンは自分が聞きたいこと、話したいことを言っているだけで、話がこれ以上膨らまないからです。

では、正解は何なのか?

ソニー生命で13年連続社長賞の男、鎌田聖一郎氏によると、この場合は「なぜイタリア料理を選んだのですか?」「奥様とゆっくり過ごすことができましたか?」が正解。

なぜなら、<相手の気持ちについて触れるような内容の質問をすると、相手は話したいと思ってくれ>るからです。

本日ご紹介する一冊は、紹介営業のみで13年連続社長賞を取った、ソニー生命・鎌田聖一郎氏による営業本。

<契約を追わない>
<ご契約をいただけないとわかっているお客様でもお会いする>
<保険に関係のない用件の紹介でもいい>
<「職域営業」のときは自分から名乗らない>

一見、非常識なやり方で、たくさんの契約を取っている著者ですが、なぜこのやり方で成果が出るのか、本書を読んで、その理由がよくわかりました。

著者がやっているのは、紹介が出やすくなるよう、自分の池を大きくする作業。池さえ大きくなれば、見込み客は紹介で見つかり、本人はお客様の満足度アップに集中できるからです。

ただ、一見単純なこのやり方を成功させるには、揺らがない心構えと実行のためのコミュニケーションが必要。

本書では、この両方に関し、ノウハウが述べられているので、営業マンなら、きっと重宝するでしょう。

ぜひチェックしていただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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お客様との関係を築くときに私が心がけているのは、契約を追わないことです

「お客様に四、五回はお会いしてコンサルティングする」
「コンサルティングが中断しても、自分からはお客様とのご縁を切らない」
「ご契約をいただけないとわかっているお客様でもお会いする」

「私に会ってよかった」とお客様が思ってくれた結果として、誰かを紹介していただける。それだけで私は満足です。ご縁があったお客様すべてと、ご契約の有無にかかわらず信頼関係を築いていく。その積み重ねが、口コミとなってお客様とのご縁を広げてくれるのです

紹介が途切れなければ、見込み客探しに多くの時間を割かなくてもお客様と出会えるので、アフターフォローにも十分な時間を費やすことができる

「あのときは言えなかったんですけど、じつは夫婦で離婚の話が出ていまして」
「保険には入りたいと思っていたのですが、まだ独身なので結婚を決めたときに鎌田さんに頼もうと思っていたんです」
お客様との関係を短期間の成約率で考えてしまい、こちらからご縁を切ってしまったら、このような声を聞く機会を失ってしまうのではないでしょうか

お客様がまだ悩んでいるときに「とりあえず、この保険だけでも先に入っておきましょう」と促すようにしていただくご契約を、私は「未成熟の契約」と呼んでいます。未成熟の契約をしてしまうと、契約後のお客様とのご縁が切れやすくなったり、ましてやご紹介なんていただけなくなってしまいます

紹介をお願いするのではなく、「この話を広めたいのです」

保険に関係のない用件の紹介でもいい

私のアプローチは、まずA4の白紙と黒のサインペンだけをテーブルに出して笑顔でこう尋ねます。
「○○さん、今日は何を聞きたいですか?」

感性とは、相手の気持ちに寄り添おうとする意識をつねに持つことで磨かれていくもの

「職域営業」のときは自分から名乗らない

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『おかげさまで、ご紹介で営業しています。』鎌田聖一郎・著 すばる舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799102133

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◆目次◆

序章 私がご紹介で営業するようになるまで
第1章 「契約につなげる」発想を手放すと、ご縁が広がる
第2章 お客様との「関係」を深めるためのストーリーを組み立てる
第3章 お客様の「気持ち」を置き去りにしない心がけ
第4章 お客様との「出会い方」にも気を配っていますか?
第5章 一番大切な仕事は、契約後に始まる
終章 お客様を応援する人が、お客様に応援してもらえる

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