2012年7月31日

『「革命家」の仕事術』ガイ・カワサキ・著 Vol.2932

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既存のシステムが行き詰まり、機能しなくなった時、革命が起きる。

そういう意味では、現在は革命の時期だと言えるでしょう。

本日ご紹介する一冊は、アップルの伝説的エバンジェリスト、ガイ・カワサキによる『「革命家」の仕事術』。

革命的アイデアの生み出し方、画期的商品の広め方を、自身の経験と、さまざまな事例をもとに説明しています。

著者いわく「革命家と呼ばれるには、ルールを変えなければならず、ルールを変えるためには、考え方を変えなければならない」。

では、一体どうすればルールを変えるような大胆な思考が可能になるのか。本書には、そのヒントが詰まっています。

取り除く、枠組みを変える、「形態」と「機能」を切り離す、バイオミミクリー(生物模倣)、「境界に働きかける」…。新しいものを生み出すためのキーワードが満載で、アイデアがどんどん湧いてきます。

本書が優れているのは、画期的アイデアを商品化し、改善し、支持者を得るところまできちんとフォローしている点。

読者は、本書を読むことで、革命的アイデアを現実にする方法を学ぶことでしょう。

「まぬけなことに頭を悩ますな」と書かれた10章では、新しい技術や商品の出現をあざ笑った偉人・専門家たちの「名言」が書かれており、いかに革命が生まれた当時、人々の認識がついていけないか、教えてくれます。

「罠に怯えているより、『まぬけなこと』をやっつけるほうがずっと楽しいし、『まぬけなこと』をやっつけるより、世界をよりよい場所にするほうがずっと楽しい」。

いまの時代に不満な方、現存する商品・サービスに不満のある方は、ぜひ読んでみることをおすすめします。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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これまでの人生でいちばん多く聞いたアドバイスは、人口五万人に満たない町でディスカウントストアは成り立たない、だと思う。──サム・ウォルトン(ウォルマート創業者)

スタインは、乗り物を「快適」にせず、むしろ人々を怖がらせるようにした。ユニバーサル・スタジオ・フロリダでは、そこらじゅうに血や内臓が飛び散り、炎があがり、爆発がある。火の玉が熱すぎるという苦情は毎日のことだし、ジョーズ・ライドではサメが船に近づきすぎるため、うっかり手を出すと腕の骨が折れてしまう。それでも、乗りたがる人が、毎日何千人もここを訪れているのだ。このユニバーサルからの正面攻撃に対して、「みんなが楽しくて安全」という、みずからが作り出した基準やイメージに縛られているディズニーは、手も足も出ない

まずは「取り除く」。つまり、あなたの思考を曇らせ制限している偏見、手順、前提を捨てなければならない

「ある程度明快に示された問題の構造を自然に変えることは、かなりむずかしい」。ピアテッリ=パルマリーニは、これを「枠組み効果」と呼ぶ。人は問題を提示されたままのかたちで解こうとする

形態と機能を切り離したときに、革命の萌芽が生まれる

母なる自然をまねよ

真に重要なことは、ひとつの表面や物質がほかのものにつながったり、変わったりする地点、いわゆる「境界」で発生する。何かのまんなかや、同じものが続いているところではアクションは生じないものだ

予想外の結果に興味を持つ

すぐれた人をそろえるのと同じくらい大切なのが、劣った人を遠ざけることだ。劣った人はすぐれた人を追い払ってしまう

自分の犬のドッグフードを食べてみる

商品が最終的にどう使われるかは、製作者の意図とは別にある

下位互換性とは、新しいハードウェアで古いソフトウェアを動かしたり、古いハードウェアで新しいソフトウェアを動かせたりすることを指す(中略)下位互換性がないと顧客に余計なトラブルと出費を押しつけることになる

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『「革命家」の仕事術』ガイ・カワサキ・著 海と月社

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212378
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◆目次◆

明日の革命家たちへ
パートI 神のように創造せよ
1.コギタ・ディフェレンテル──考え方を変えてみよう
2.ドント・ウォリー・ビー・クラッピー
  ──くよくよするな、ぽんこつでいいのだ
3.チャーン、ベイビー、チャーン
  ──かき混ぜろ、ベイビー、かき混ぜるんだ
パートII 王のように命令せよ
4.いかにしてバリアを壊すか?
5.エバンジェリストの生み出し方
6.「デスマグネット」を回避するために
パートIII 奴隷のように働け
7.鳥のように食べ、ゾウのように排泄せよ
8.デジタルで考え、アナログで行動する
9.自分がやらないことは人にも頼まない
パートIV 革命家に贈る言葉
10.まぬけなことに頭を悩ますな(ネ・テ・テラント・モラリイ)

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