2012年5月29日

『未来を発明するためにいまできること』 ティナ・シーリグ・著 Vol.2869

【土井の新刊、本日発売!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484121107

本日の一冊は、ベストセラー『20歳のときに知っておきたかったこと』の著者、ティナ・シーリグさんによる、待望の続編。

※参考:『20歳のときに知っておきたかったこと』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484101017

2010年の講義本ブームの時に一躍有名になった著者ですが、今回書いたのは、氏がスタンフォード大学で行っている大人気の「イノベーション講座」の内容。

Google創業者のセルゲイ・ブリン、ラリー・ペイジをはじめ、数多くの起業家を生んだスタンフォード大学の授業内容だけに、注目が集まります。

リフレーミングで視点を変える技術、無関係なものを組み合わせる力、思い込みを外す技術、観察力を高める方法、創造性を高める空間の使い方…。

著者がスタンフォードで教えている内容と、そこで行われているワークショップの様子が伝わってくる、じつに興味深い内容です。

アイデア発想法については、既知の内容も多く、さほど目新しさは感じませんでしたが、種々の実験結果、著者の見解、そして活躍する起業家たちのエピソードが読ませてくれます。

前作と比べると若干評価は落ちますが、それでも実践的で、押さえておきたい一冊。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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創造性を高めれば、問題ではなく可能性だと捉え、障害ではなくチャンスだと思えるようになります

「未来を予想する最善の方法は、未来を発明することである」(アラン・ケイの言葉)

アイデアの量と多様性を決めるのは、額のすぐうしろの前頭葉

身の周りにチャンスを見つける力、ばらばらなアイデアを結びつけ、組み合わせる力、思い込みを疑う力、問題を捉え直す力を高める方法を見ていきましょう

イノベーション・エンジンの内部:知識、想像力、姿勢
イノベーション・エンジンの外部:資源、環境、文化

「五+五はいくつですか?」。この問いの答えはひとつしかありません。でも、「何と何を足せば一〇になりますか?」。この問いの答えは無限です

問いの立て方を学ぶことは、答えの幅を広げることであり、想像力を伸ばすうえで特に重要です

「文化にとっての貿易は、生物学にとってセックスとおなじである」(ウォール・ストリート・ジャーナル)

「人類が成し遂げてきた最高のものにふれ、それを自分の課題に取り込むこと」(スティーブ・ジョブズ)

「人間の脳は生来、パターン認識装置であり、目の前の現実と、こうあるべきだと考える像のギャップをつねに埋めようとする」(ジェフ・ホーキンス)

意味のある観察をするには、対象に近づいたり離れたり、スケールを変えることが必要です

スタンフォードのクリエイティブ・コースでは、学生の想像力を刺激し、人となりを知るために、初日に六語の回顧録で自己紹介をしてもらいます

フィードバックの頻度が少ないと、従業員のストレスが大きくなるだけでなく、創造性が抑えられることになります

マーシャル・ロサダは、ポジティブな言動とネガティブな言動がチーム力学に与える影響について、広範な調査を行なってきました。それによれば、ポジティブな言動とネガティブな言動の最適な比率は五対一だそうです

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『未来を発明するためにいまできること』 ティナ・シーリグ・著 阪急コミュニケーションズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484121107
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◆目次◆

日本の読者のみなさんへ
はじめに アイデアは安いのではない…タダなのだ
第1章 革命を起こす
第2章 蜂を招き入れる
第3章 積み上げ、積み上げ、積み上げ、ジャンプ!
第4章 忘れられた顧客カード
第5章 机の王国
第6章 ココナッツを思い出す
第7章 猫のエサを動かす
第8章 てっぺんのマシュマロ
第9章 がんがん動いて、どんどん壊せ
第10章 魔法の靴を履く人、履かない人
第11章 内から外、外から内へ
感謝の言葉

解説

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