2011年8月23日

『残念な人の仕事の中身』ロバート・W・ゴールドファーブ・著 vol.2589

【組織で損しないための処世術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479793216

本日の一冊は、先日ご紹介して話題となった、ジェフリー・フェファーの『「権力」を握る人の法則』と似たテイストの一冊。

※参考:『「権力」を握る人の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317150

「出世には、明らかに最短ルートがある」というのが、『「権力」を握る人の法則』の面白さでしたが、本日ご紹介する一冊は、「権力を握れない人がやっちゃっていること」を紹介した内容。

世界中のエグゼクティブに指導をしてきたという著者が、30年にわたる調査結果をもとに、企業での評価、そして出世の真実を語る、じつに刺激的な一冊です。

土井は最近、人を雇う立場になって、出世する方法は上司の立場にならないとわからないな、とつくづく感じています。

たとえ仕事ができても、オフィスの和を乱して生産性を落とす人はNGですし、組織の利益より自分のエゴを優先する人は、出世させるわけにはいきません。

また、マネジャーに昇格させるなら、マイペースすぎる人にも問題がある…。

これらは土井の私見ではなく、すべてこの『残念な人の仕事の中身』に書かれていることです。

冒頭に書かれた「組織にとって扱いに困る行動」を読むだけで、経営者、マネジャーにとっては拍手喝采モノですが、逆にいえば、部下はこれらの行動を避けるだけで上司から評価されることができます。

ほかにも、「評価されない人の12の特徴」「最新ケーススタディ」などが書かれており、じつにリアリティあふれる内容です。

朝のミーティングにマフィンを持って行っただけで評価を落としたスーザン、自分が採用された理由を忘れているキャサリンなど、具体的なキャリア事例をもとに、評価される行動とは何か、学ぶことができます。

お客様に認められ、成果を出すことも大事ですが、組織のなかで評価されることも同じぐらい重要。

ぜひ読んで研究してみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆組織にとって扱いに困る行動 ※一部紹介
「彼はいつもミーティングに5分遅れてくるんだ」
「彼女は、話を聞きながらスマートフォンをいじっている」
「彼女は、ほかの人の話をさえぎってしゃべる」
「彼女は、前にいた会社はよかったとばかり言う」
「彼女は『同意できない』とばかりに目を丸くしたり、腕時計に目
を落としたりする」
「彼の報告は細かすぎる」

◆評価されない人の12の特徴 ※一部紹介
1.一貫性の欠如:ごまかす。人の手柄を横取りする。まわりに不
信感を持たせるような振る舞いをする
2.ジコチュー:人と協力して仕事をするのを嫌がる
4.傲慢:高飛車で挑発的。トラブルメーカー
5.頑固:譲歩しない。組織の利益より自分のエゴ
8.変化への抵抗
12.無用なユーモア:人を傷つける皮肉や無神経なユーモアばかり言う

上司は、あなたの振る舞いが組織に与える悪影響を恐れます

「君を信じてもいいのか? 私に恥をかかせたりはしないだろうね?」というのが、じつは彼らの本音なのです

自分が採用された理由を決して忘れてはいけません

心配しすぎは暇人と思われる

家で問題を抱えているときこそ、会社にいる間は仕事に没頭することです(中略)あなたの注意が散漫になり、効率が下がっているのは上司には見えています

どうでもいい話をだらだらするな

マイペースに「見える」だけでマイナス評価

目の前の細かい問題ばかりにとらわれず、会社の命運のかかったタスクに集中すべき

何を急ぐべきか、何が後回しにできるかを間違うことは致命的

文書化されていない決まりは、一見仕事にはなんら関係がなさそうに見えますが、それらを意識し、守ろうという姿勢が、周囲の同僚に、あなたは一緒に働ける仲間だというメッセージを伝えるはずです

彼女のいちばんの問題は、いまだに以前の同僚たちとつるんでいること

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『残念な人の仕事の中身』ロバート・W・ゴールドファーブ・著 大和書房
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◆目次◆

はじめに 能力が高くてもうまくいかない。なぜか?
第1章 「なぜ採用されたか」知っていますか?
自分が見えないという問題
第2章 「話がだらだらしてる」と言われませんか?
マイペースという問題
第3章 「こっちはちゃんとやってるのに」と言っていませんか?
協力できないという問題
第4章 「いくらやっても評価されない」と思っていませんか?
自信過剰という問題
第5章 「それなりの仕事で乗り切ろう」としていませんか?
変化を嫌うという問題
おわりに

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