2010年8月10日

『考える力をつくるノート』 vol.2211

【著名人の主張、いいとこどりの一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062162962

本日の一冊は、茂木健一郎、箭内道彦、細谷功、内田和成、築山節、 丹羽宇一郎、藤巻幸夫、小山龍介、香山リカ、計9人の「達人」が、「考える力」をつける秘訣を語った一冊。

いわゆるオムニバス形式で、各人の著書を読んだ方には食い足りない内容かもしれませんが、エッセンスだけつまみ食いしたい、という方には、便利な一冊だと思います。

個人的には、「先がよめない未来」に飛び込むべきだと説いた茂木健一郎さん、「『流される』から遠くへ行ける」と説いた箭内道彦さん、「課題」を持つことで、「お金」と「やりがい」両方を満たせると説いた丹羽宇一郎さんの考え方が参考になりました。

ほかにも、『地頭力を鍛える』がベストセラーとなった細谷さんが、対人関係を説いていたり、脳神経外科医の築山節さんが脳を活性化させる働き方、休息の取り方を説いてみたり、興味深い内容が満載。

※参考:『地頭力を鍛える』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555986

知的生産に携わる方には、とくに響く内容だと思います。

これから社会に出る学生さんが読む自己啓発書としても、おすすめです。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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脳を鍛える一番いい方法は快楽主義に走ること

「あれをやりたい!」「これを実現したい!」という目標や意欲に対して、正直になってください。「どうせできない」という抑制をはずして、自分を自由にしてあげるのです

あなたが「快楽」だと思うことが、あなたの人生を決める!

頑張って思い出すごとに、あなたの「創造性を生み出す回路」が確実に鍛えられます

「先がよめない未来」に飛びこむと、ひらめきや創造性が生まれます

不確実性はスリリングな快楽を生みますが、それだけでは、将来が不安で耐えられない場合もあるので「愛着のある人」が、どうしても必要なのです

―以上、茂木健一郎氏

どんな仕事でも必ず一つやるようにしていることがあります。それは、百パーセント自分の存在を消してつくるのではなくて、こっそりと自分が世の中に言いたいことを紛れ込ませることです

人間というのは、人がやらないことをやる面白さと、みんなと同じことをやる気持ち良さ、両方の楽しさがあるのだと思います

「なりたい職業」より「やりたいこと」を重視したほうがいい

―以上、箭内道彦氏

対人感性力は「地頭力」とは真逆な姿勢が求められるのです。「すべて特殊と考える」とは、一般化して考えるのではなく、あらゆる人や物事を「オンリーワン」と考えるということです

―以上、細谷功氏

「選択肢を捨てる」と「考えるべきこと」に時間を集中でき、質の高い解決策を「速く」実行できます

業界の垣根を越えて、顧客の奪い合いがおきている

―以上、内田和成氏

脳は長時間働けない

「できること」から始めれば、「やる気」は出やすい

―以上、築山節氏

大多数の人は、「お金」と「やりがい」──この両方の報酬を得ることを望みます。それではこの2つを一度に得る方法は、何だと思いますか? それは「課題」を持つことです

生存の三大要素である「水、食糧、エネルギー」は、どうしても必要です。どうにかして、この3つを確保しなければ、国民が生きていくことはできません

―以上、丹羽宇一郎氏

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『考える力をつくるノート』講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062162962

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◆目次◆

prologue 世の中には、考える力をつくるノートが存在します。

lecture1 「自分を変えられる」人は強い 茂木健一郎
lecture2 「こだわらない」と結果がでる 箭内道彦
lecture3 「頭がいい人」の考え方とは? 細谷功、内田和成
lecture4 「脳が冴える」生活リズム 築山節
lecture5 「その他大勢」から抜け出す思考術
丹羽宇一郎、藤巻幸夫、小山龍介
Lecture6 「強い心」を手に入れる 香山リカ

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