2010年6月24日

『私は変わった変わるように努力したのだ』福原義春・著 vol.2164

【資生堂名誉会長、福原義春の言葉】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763010220

本日の一冊は、資生堂名誉会長の福原義春さんが、経営者として生きる過程で得た考え方や言葉をまとめた一冊。

経営者として困難に直面した時、厳しい選択を迫られた時、どう考え、行動してきたのか、氏の行き方の指針が書かれており、経営の現場にいる者にとっては、じつに参考になります。

人の上に立つ者がどうやって自分を律するべきなのか、人間の器を大きくするためにどうすればいいのか、時代の変化についていくた
めにどんな働き方をすればいいのか…。

孤独な経営トップに必要な、あらゆる言葉が収められており、事あるごとにめくってみたいと思える、そんな名言集に仕上がっています。

個人的には、本書の言葉の背景となっている、生々しい経営現場の話も聞いてみたいと思いますが、名言だけを読み、状況や立場を推察するのも大人の楽しみ方だと思います。

経営をしていて迷った時にひも解きたい、そんな一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「古い私」を一度捨てて、それまで学んで来た全てを軸にして「新しい私」に入れ換えようと決心した

いつも自分の斜め上あたりから、自分を厳しく見つめる視点をもつ。

せっかく降ってきた運命も、それを受け止めるだけの器がなければ、自分のものにはならない。

運がいいと思われている人は、よく人の話を聞き、いろいろな見聞を広め、面倒がらずに人に会いに行き、よく行動するというような面をもっている

大きな仕事は、小さな人間からは生まれません。人間が大きくなれば、必ず大きな仕事が生まれてくるはずです。

昨日つくったものより、もう一ついいものをつくろうとする職人の心意気をもて。

時代が変化する。だから毎年同じ仕事を繰り返していてはいけない。

会社の仕事も忙しいでしょうが、できるだけ社外の仕事に参加しなさい。協力しなさい。そこで社会の原理を学ぶのです。

「馬鹿不平多シ」という言葉が福沢諭吉の茶掛にあることを聞いてから、愚痴と不平は言わないことにしました。

おもしろい仕事をしているとき、ただ「楽しい、やりがいがある」なんて言っていないで、楽しみながらも、きちんとその仕事の「本質」に迫っていくことです。

リーダーの「カリスマ性」は、並の人が考えていることの一歩先を読める人、人が困ったときの状況を理解して、適切なアドバイスを与えられる人であることは間違いありません。

「上司は豹変せよ」
君子は豹変して成長する。現場にいるときには現場の働き、本社にいるときには大局を見ての働きが重要になる。忘れてならないのは、戸惑う周囲への愛情である。

リーダーシップは魂のように浮遊している。いつも社長の所にあるわけではない。会議をしていたら地震がきたとする。「机の下に入れ」と叫んだ若い人の上にリーダーシップは宿っている。

「名参謀」はリーダーの力を強化し、黒子に徹することができる人をいう。リーダーの顔色をうかがいその言葉を垂れ流すのは、ただの「側近」である。

心のない「知」などありえないのです。

「価格」は見えますが、「価値」は見える人にしか見えません。

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『私は変わった変わるように努力したのだ』求龍堂 福原義春・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763010220

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◆目次◆

I 人は変われる
II 仕事の本質を変える
III リーダーは豹変せよ
IV 経営者は最初に自己革新せよ
V 学ぶと変わる

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