2009年11月8日

『金融危機で失った資産を取り戻す方法』中原圭介・著 vol.1938

【アメリカが次に仕掛ける超巨大バブル?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513714

本日の一冊は、オバマ大統領率いるアメリカが、次に企んでいる環境バブルの全容を、カリスマエコノミストの中原圭介さんが読み解き、そこで儲けるためのチャンスを示した一冊。

大統領選で最大のスポンサーになったと見られる世界的な投資家、ウォーレン・バフェットが筋金入りの原発推進派であることから、原発時代の到来を予測したり、「電気自動車を原子力発電で走らせる」ことで、大きな需要を見込む計画が明らかになったり、じつに興味深い内容が語られています。

「金融バブルのツケを、環境バブルで返す」

じつにわかりやすい発想ですし、いかにも資本主義の権化であるアメリカが考えそうなアイデアではありますが、そこには、いくつもの罠が隠されています。

きちんと読み込めば、トヨタをはじめ、日本のメーカーがただならぬ危機に立たされていることをつかめると思います。

ちょっと気の利いた人なら、行間を読むだけでも投資のヒントがたくさん見つかりますが、本書では丁寧に、今後の環境バブルで株価が上昇しそうな銘柄を、まとめて紹介しています。

「2010年から2012年にかけて、世界経済は新たなバブルに突入する」

このチャンスに乗るか乗らないかは自己責任ですが、アメリカのたくらみと、その周辺にあるビジネスチャンスを知りたければ、ぜひ読んでみることをおすすめします。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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実は、世界経済が一時的でも急回復するシナリオがあります。それは欧米の「地球温暖化対策問題」による仕掛けが成功すれば、2010年から2012年にかけて、世界経済は新たなバブルに突入する可能性があるというシナリオです

環境バブルは、世界の人々が自発的にそれに取り組むための、下からわき上がるような原動力が必要です。要するに「地球環境を守ろう」という、市井の人々の意識を高めていく方法が必要になる

アメリカが新しい繁栄を目指す時は、事前に必ず大きな法改正が行われます。それを境にして、政官業がスクラムを組み、まるでブルドーザーのように古い秩序をなぎ倒し、新しい環境を整備し、目的を達成しようとするのです

オバマ大統領が原発に消極的かといえば、そうではありません。大統領選で最大のスポンサーになったと見られる世界的な投資家、ウォーレン・バフェット氏は、原子力発電関連に巨額の投資を行っている筋金入りの原発推進派です

住宅から家電製品まで、地球の総人口65億人マーケットを対象に、非常に長期間にわたって天文学的な買い替え需要が生まれる

外国人投資家が本格的に買い出動し、日本株がさらなる上昇相場入りするのは、アメリカの「雇用統計」と「中古住宅販売件数」に底入れが確認された時です

アメリカが景気対策から財政再建へと傾いた時に、景気の一時的回復が終わり「二番底」を探りに行く可能性も捨て切れません

バブルは「お金の代用品」から生まれる

オバマ大統領のグリーン・ニューディール政策の眼目は、おそらく「電気自動車を原子力発電で走らせる」というものです

アメリカやEUの主要国は、安全保障のためにも、石油や天然ガスなどの化石エネルギーを握る中東やロシアの影響力を排除しなくてはならないと考えています。そのための唯一の方法は、再生可能エネルギーを中心にした電気エネルギー利用が進むように、社会構造を変える以外に方法はありません

世界の人口が2050年に、いまの65億人から91億人に増加すると予測される中で、二酸化炭素の排出権が超長期の上昇トレンドを描くであろうことは、容易に想像がつく

超伝導ケーブルを手がけている電線メーカーに注目が集まっています。そのメーカー名は、ズバリ「5802住友電気工業」です

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『金融危機で失った資産を取り戻す方法』フォレスト出版 中原圭介・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513714
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◆目次◆
第1章 巨大バブルへのシナリオは、すでに動き始めている!
第2章 バブルを仕掛けるアメリカの「真の狙い」
第3章 変貌する世界経済
第4章 新たな流れに取り残される日本経済
第5章 金融危機で失った資産を取り戻す方法

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