2009年9月20日

『最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考』一条真也・著 vol.1889

【いいとこどりドラッカー】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513676

あまり盛り上がっている感じはしませんが、今年2009年はドラッカー生誕100周年の年。

何冊かドラッカー本が出ていますが、本日ご紹介する一冊もそんななかの一冊です。

「最短で一流のビジネスマンになる!」というフレーズは、ドラッカーの深遠な思想とは相容れないものですが、優れた思想が優れた成果を生む、という考え方には同意できます。

ドラッカーの思想の「いいとこどり」ができ、そこからビジネスヒントが得られる、という点で手軽かつ有用な一冊です。

ドラッカーの本をまだあまり読んだことがない、という人は、ここから始めてもいいかもしれません。

「何によって憶えられたいか」
「並みの分野での能力の向上に無駄な時間を使うことをやめる」
「仕事からスタートしない。時間からスタートする」

ドラッカーが遺した膨大な思想のなかから、ビジネスマンの自己啓発および競争力アップに役立つ部分を抜き出し、必要最低限の解説を施しています。

自社の宣伝部分は、もうちょっと表現に工夫の余地があった気がしますが、そこを除けばうまくまとまった本だと思います。

ドラッカーの本は買ったが読んでいない、という向きにはぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「マネジメントとは、人にかかわるものである。その機能は、人が共同して成果をあげることを可能とし、強みを発揮させ、弱みを無意味なものにすることである。」(『新しい現実』上田惇生訳/ダイヤモンド社より引用)

「人の幸せ」について考えないビジネスマンは、本当のビジネスマンではありません。どんなビジネスマンでも、自社の製品やサービスを購入するお客様の幸せ、また自社の社員の幸せを強く願うべきです

社会の富が増殖しなければ、商売はできない

人が主役だから、その人を仕事のプロフェッショナルにする方法を教える

『私が十三歳のとき、宗教の先生が「何によって憶えられたいかね」と聞いた。誰も答えられなかった。すると、「答えられると思って聞いたわけではない。でも五〇になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ」といった。』(『非営利組織の経営』上田惇生訳/ダイヤモンド社より引用)

「並の分野での能力の向上に無駄な時間を使うことをやめることである。強みに集中すべきである。無能を並の水準にするためには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーを必要とする」(『明日を支配するもの』上田惇生訳/ダイヤモンド社より引用)

仕事であれ、スポーツであれ、組織を構成する個々人はすべて歯車なのです。イチロー選手も歯車ですし、サッカー選手のロナウジーニョやロナウドも、チームの歯車です。しかし、彼らは単なる伝達歯車ではなく、チームを動かす駆動歯車です

「自分が幸せになりたい」というのは夢であり、「世の多くの人を幸せにしたい」というのが志です

「成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。次に時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。」(『経営者の条件』上田惇生訳/
ダイヤモンド社より引用)

会社とは血で継承するものではなく、思想で継承すべきものである

ある日、陸軍大将であった西郷が、坂道で苦しむ車夫の荷車を後ろから押してやったところ、これをみた若い士官が西郷に「陸軍大将ともあろう方が、車の後押しなどなさるものではありません。人にみられたらどうされます」といいました。すると西郷は、こう返しました。「馬鹿者、何をいうか。俺はいつも人を相手にして仕事をしているのではない。天を相手に仕事をしているのだ。人がみていようが、笑おうが、俺の知ったことではない。天に対して恥じるところがなければ、それで良い」

◆ドラッカーの未来を知る方法
1.すでに起こったことの結論をみる
2.自分で「未来をつくる」

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『最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考』フォレスト出版 一条真也・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513676
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◆目次◆
プロローグ ビジネスマンの成功はドラッカー思想から始まる!
第1章 一流は最短で目標を達成する!
第2章 思考と成果を直結させる方法
第3章 なぜ一流だけが成績を上げるのか?
第4章 仕事は破壊すれば結果が出る!
第5章 最強のコミュニケーション術
第6章 一流は使っている!未来の結果をつくる方法
あとがき

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