2009年3月8日

『コンサルタントの習慣術』野口吉昭・著

【コンサルタントの習慣術とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022732679

本日の一冊は、20万部超ベストセラー『コンサルタントの「質問力」』の著者、野口吉昭さんが、コンサルタントの持つ思考習慣や行動習慣を紹介した一冊。

※参考:『コンサルタントの「質問力」』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569696902/

今日のような格差社会になると、誰もが一流を目指すわけですが、著者いわく、「プロになったり、成功したり、目標を達成する唯一の方法は、努力を継続することだ。すなわち『努力の習慣化』である」。

一流になるための「1万時間」を積み上げるには、やる気だけではどだい無理な話で、習慣化が必須なわけです。

では、どうやって習慣化を実現するか。本書では、著者が見た優良企業、一流の人物を例に、彼らの習慣化について論じ、その成功のエッセンスを体系化しています。

「子供が買えるチョコレートをつくって売る」を頑なに守り、ブランドを築き上げたチロルチョコの松尾製菓、積小為大の習慣で日本初のコンサルタントになった二宮尊徳、生涯に15万もの作品を残したピカソ…。

即席ノウハウ全盛の現在にあって、「凡事徹底」「積小為大」の精神で成功した人々の話は、じつに新鮮で、気づきがあります。

不安から安易なノウハウ書に食いつくのではなく、そろそろ本格的な取り組みを開始したい。

その第一歩として、本書は手頃な一冊だと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆習慣化をマネジメントするポイント
1.見える化(今の自分を常に正しく・冷静に把握する)
2.ランドセルサイクル(いつでもどこでも前倒しの準備を怠らない)
3.愚直さ(継続こそ力の原点)

◆チロルチョコの製造元・松尾製菓
自分たちのミッションが「子供が買えるチョコレートをつくって売る」であることをしっかりと見定め、愚直なまでにそれを継続することを堅持してきた

積小為大の習慣で、二宮尊徳は日本初のコンサルタントになった

ダイエットを開始して最初の1カ月で、1キロ痩せたとする。「たった1キロか」と思う人間は、長続きしない。「1キロ痩せられた。階段を1段登ることができた」と思える人間が、ダイエットを習慣化できるのだ

習慣のなかに、練習だけではなく試合や実践を組み込まないと、フライト・シミュレーターのなかでしか飛行経験がないパイロットと同じになってしまう

仕掛けが得意な企業でも、実は、仕組みがないと長続きしない

目的・目標・手段を「一体化」させるのが習慣化の第一段階

目的や目標のために始めた「手段そのもの」を好きになることができれば、本来の目的を達成するのは容易になる

「過去~現在」の見える化に対してはレコーディングを、「現在~未来」の見える化に対しては目標設定シートを活用する

2年後のスケジュールも手帳に書き込め

早く仕上げて「熟成させる時間」を持った仕事は、完成度が高い

考える習慣の基本は、整理すること・分析すること・判断する軸をもつことになる

本当に考えられる人とは、問題が顕在化する前から問題意識をもち、考える習慣ができている人である。そういう人が、思考センスの持ち主であり、経営センスのある人なのだ

「仕事そのものは選べなくても、どんなふうに仕事をするかは自分で選べる」(『フィッシュ!』)

ロードマップがある人とない人とでは、5年後、10年後に大きな差が出る

15%ルールによって新たなものを創り出すことを奨励している3Mと、20%ルールによって新たなものを創り出すことを義務づけているグーグル。こうした企業で働いていれば、新たなものを創り出す機会には恵まれることになる

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『コンサルタントの習慣術』朝日新聞出版 野口吉昭・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022732679
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◆目次◆
まえがき
序章 コンサルタントの習慣術とは何か
1章 習慣をマネジメントする
2章 「考える力」を磨く習慣術
3章 「主体的な行動力」が身につく習慣術
4章 「新たなものを創り出す」習慣術
5章 「打たれ強い人」になる習慣術
6章 「人を動かすリーダー」になる習慣術

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