2008年12月25日

『うちの社長は、なぜ「ああ」なのか』石原明・著

【石原明氏、注目の最新刊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763198815

本日の一冊は、ベストセラー『営業マンは断ることを覚えなさい』の著者、石原明さんによる久々の新刊。

※参考:『営業マンは断ることを覚えなさい』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837976549/

勝間和代さんいわく、「基本的に本というのは、学術書以外は、ある意味、著者の『与太話』」だそうですが、本書はそういう意味で、究極の与太話、しかし決して無視できない与太話です。

著者は、「中小企業が発展できない大きな理由は、社長の性格から来る病」と喝破し、経営者を5つのタイプに分類。それぞれのタイプごとにメンタル、テクニカル両面の処方箋を提示しています。

ちなみに5つのタイプというのは、「他者不信型」「振り回され型」「目先没頭型」「振り回し型」「リスク回避型」のこと。

おそらく読んでいて「自分のことだ」「うちの社長だ」と気づくと思いますが、大切なのは、タイプ分けも解決策も意外と単純だということ。

「他者不信型」社長は愛に目覚めればいいし、「振り回され型」社長は格闘家になること、「目先没頭型」社長は仕事を忘れることで問題を解決できます。

ちなみに土井は、巻末の診断結果も自覚も「振り回し型」なので、今は部下にマネジメントしてもらっています。

社内の人間関係がギスギスしている、という人は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆中小企業社長の5つのタイプ
「他者不信型」
「振り回され型」
「目先没頭型」
「振り回し型」
「リスク回避型」

現実のコンサルティングの場面では、経営者の方がおおよそ想像もしなかったような意外なことの中に、問題を解決するための本当の「答え」が隠されていることがじつに多い

愛されることを知れば、愛することの大切さを学びます。それさえつかんでしまえば、彼は社員を信じることができるようになり、そこから社長を取り巻く環境は一気に変わってしまう

社員ひとりひとりと仕事以外の話をするなどを通じて、身近な人に関心を持つことが重要

どんなに経営の勉強をしようと、危機的な状況が強ければ強いほど、困難に対してその人がとろうとする行動の傾向が強く出ます

人に強くなって、跳ね返されようと何をしようと、「やることはやりますよ」という強い態度を一度は見せないと、組織はその人物を社長と認めようとはしない

「なぜ、わざわざ売らない人を作っているんですか? 1人でも営業に出たほうが業績が上がるでしょう」「短期的には売上げが上がるでしょうけど、みんなが売ることに専念したら、お客さんのフォローはおろそかになるし、業績推移の分析や、マーケティングデータの収集、分析もできないですよね。何よりお客さんの声を聞いて次の商品に生かすなんてことはできません。中・長期的に考えれば全員が売りに出かけるより、こういうバックアップ体制があると売上げの差が3倍できるんですよ。なおかつ、何よりもお客さんからの喜びや感謝の声が圧倒的に増えます」

「会社の中では社長もパーツの1つに過ぎない」と考えてみる

将来会社を大きくしていくのであれば、組織化を見越してなるべく早い段階から、社員全員が文章を読む、書くという習慣を身につけるべき

そもそも理想のビジネスモデルであればあるほど、維持するのは難しいものだということ、1つのビジネスモデルだけで会社を維持拡大するには限界があるということ

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『うちの社長は、なぜ「ああ」なのか』サンマーク出版 石原明・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763198815
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◆目次◆

はじめに
1章 「他者不信型」社長は愛に目覚めなければならない
2章 「振り回され型」社長は格闘家にならなければならない
3章 「目先没頭型」社長は仕事を忘れなければならない
4章 「振り回し型」社長は部下にマネジメントしてもらわなければならない
5章 「リスク回避型」社長はお金を使わなければならない
6章 「中小企業病」を克服するための処方箋
おわりに
原注

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