2008年11月10日

『白いネコは何をくれた?』佐藤義典・著

【猫から学ぶマーケティング戦略?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513226

本日の一冊は、マーケティングコンサルタントとして活躍中の著者が、ストーリー形式でマーケティング戦略の要諦を説いた一冊。

小さな広告代理店に勤める冴えない27歳男性、日向実直(ひなた・さねなお)が、人間の言葉とマーケティング戦略を語る変なネコと出会い、マーケティング戦略として成長していく、そんなストーリーです。

仕事がマンネリ化した主人公・日向は、クライアントに昨年とほとんど変わらない案をプレゼンし、ビジネスチャンスを失ってしまう。

同僚にもなじられ、意気消沈する主人公の前に白いネコが現れ、そこから仕事、人生が好転していく…。

ストーリーとしても楽しめる内容ですが、ポイントは、この短いストーリーの中に、小さな企業が自社の強みに気づき、それを競争優位に変えていくための秘訣が示されていること。

具体的には、「戦略BASiCS」という戦略論ですが、このB=Battlefield、A:Asset、S:Strength、C:Customer、S:Selling messageの5要素をマスターするだけで、マーケティング戦略にまったく違う視点をもたらすことができます。

ノウハウだけを知りたい人は、後半の数十ページを読むだけで理解できるように工夫されているので、ぜひチェックしてみてください。

どんなマーケティング戦略にも、出発点が必要。

そういう意味で、本書は貴重な気づきを経営者、マーケターにもたらしてくれるはずです。

理想の経営、そしてマーケティングを実現するために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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明日は今日より幸せになりたいのなら、昨日と同じことをしてもダメ

・儲かる戦場で戦えば儲かる
・自社独自の経営資源を蓄積すれば儲かる
・強い商品が提供できれば儲かる
・顧客ニーズに応えれば儲かる
・上手に顧客に伝えれば儲かる

戦場を決めないと、どう戦って良いのか、わからない

自分がどうしたいかわからないのに、良くなるも悪くなるもなかろう

人間は、面白いように同じ行動を繰り返すもの

過去の行動は、一見バラバラでもその底にある動機は一緒

『戦場』にいる『競合』にはない物でなければ、『独自』とは言えぬ

眠れる資源というのは、どの会社にも、どんな人間にもある

独自資源が生みだす『強み』を活かして戦う

◆強み・差別化の手法は、大きく分けて、3つある
1.手軽軸
2.商品軸
3.密着軸

強みは弱み。弱みは強み

新しいことをやる場合には、持っていないことは、負の遺産がない
という、強みになる

DNAは歴史・沿革にある

1つの軸で圧倒し、他の軸では平均点を取る

顧客を絞れば、他の要素が連動して決まる

「一貫性を欠いた戦略・戦術」は「間違い」

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『白いネコは何をくれた?』フォレスト出版 佐藤義典・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513226
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◆目次◆

前書き
戦略BASiCS 序論
プロローグ:昨日と同じ明日
第1章 Battlefield
第2章 Asset
第3章 Strength
第4章 Customer
第5章 Selling message
第6章 戦略BASiCS
理論編
あと書き&ストーリー解説

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