2008年10月6日

『サラリーマン「再起動」マニュアル』大前研一・著

【大前研一なら、今、自分をこう磨く】
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本日の一冊は、かつてマッキンゼーの日本支社長を務めた大前研一さんが、これからのサラリーマン生き残りの条件を説いた一冊。

「横並びや年功序列がなく、生存能力によって給与格差が100倍にもなる」新大陸のビジネスのルールを説き、そこに秘められたリスクと可能性に言及。

さらには、そこで勝つためにどんな自己投資をすればいいか、何をリストラすればいいかを説いています。

面白かったのは、大前流英語学習のポイント、時間を確保する方法、節約の方法などが、極めて具体的に論じられている点。

とくに、語学の勉強を、赤ちゃんが言葉を覚える順番(聞く→話す→書く→読む)でやるべきだと説いた点、現場感覚を磨くための定点観測、「『交渉力』とは『技術』ではなく『5年後を読む力』だとする主張は、興味深く読むことができました。

また、マッキンゼーで行われていた採用方法、教育のシステムなど、企業経営にも役立つ視点が満載です。

後半には、「1人暮らしの孤独を癒すビジネス」をはじめ、新大陸でのビジネスの種がいくつも紹介されており、参考になります。

先行き不透明なビジネス環境を読み解くために、また個人として生き残るために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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根本的に「自己改造=再起動」するためには、三つの方法しかない。すなわち「お金の使い方」と「時間の使い方」、そして「住む場所」を変えることだ

◆できる人の共通点
1.人生はリスクをとるものと達観している
2.人が見ていようがいまいが、給料が上がろうが上がるまいが、
自分のやりたいことをやる
3.常にハングリーで、強い欲望や願望がある

新大陸では、お客とのインターフェースは絶対、人任せにしてはいけない

時間を作るコツとして私が実践しているのは、「宵越しのeメールは持たない」こと

語学の教育は、人間の本能に従って、赤ちゃんが言葉を覚える順番でやるべきだと考えている。つまり「聞く→話す→書く→読む」という順番である

私がお奨めしたいのは、「平日は通勤に便利な都心の賃貸に住み、週末は環境の良い郊外に買った安い一戸建てに住む」というライフスタイルである

「子供にかけたお金」と「子供の質」は反比例する

社内の「食わず嫌い」人間とメシを食え

現場感覚を磨くには定点観測とインスピレーション

35歳を過ぎたら「プロデューサー」能力が問われる

プレゼン能力を高めるためには、とにかく論理的でわかりやすいサマリーを作る練習を繰り返さなければならない

「交渉力」とは「技術」ではなく「5年後を読む力」

先端的な業界や会社の現場を自分の目で見て、そこからヒントを得ることが重要

企業の理想は、大量に採用して早めにたくさん辞めさせることである。辞めさせる場合は、GEの経験では毎年15%だが、マッキンゼーの経験では毎年20%だ。マッキンゼーの場合は入社時に「あなたが5年後に生き残っている確率は5分の1ですよ」と説明する。精鋭だけを残すからGEもマッキンゼーも強くなったのである

1人暮らしの孤独を癒すビジネスも有望

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『サラリーマン「再起動」マニュアル』大前研一・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093794545
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◆目次◆

イントロダクション 志のあるサラリーマンは、きつい仕事を厭わない
第1章 [現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?
第2章 [基礎編]「再起動」のための準備運動
第3章 [実践編]「中年総合力」を身につける
第4章 [事業分析編]”新大陸エクセレントカンパニー”の条件
第5章 [メディア編]「ウェブ2・0」時代のシー・チェンジ
エピローグ 新大陸の”メシの種”はここにある

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