2008年4月15日

『「1日30秒」でできる新しい自分の作り方』田中ウルヴェ京・著

【負けない心を作るコーピングとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512971

本日の一冊は、1988年のソウルオリンピックでシンクロ・デュエットで銀メダルを獲得、現在はプロスポーツ選手やビジネスパーソンのメンタルトレーニングを行っているという著者が、どんな逆境にも負けない心を作る「コーピング」の技術を紹介した一冊。

著者いわく「成功している一流アスリートの絶対条件は、『どんな環境下においても感情のコントロールができる』」ということ。

そして、その感情コントロールのコツは、刺激に対してどんなフィルターをかけるかを決める「評価」と、それに伴う無意識の「セルフトーク」にあるようです。

本書では、その評価のコツと、効果的なセルフトーク、そして健全な心身のバランスを保つためのエクササイズが紹介されており、ビジネスはもちろん、日常の不安、ストレス、プレッシャーに負けない体質を作るヒントになります。

土井は常々思うのですが、運がいい人というのは、いいことばかりが起こっているのではなくて、逆境への対処方法がいいのです。

どんな状況に陥っても、自分次第で道は開ける。本書は、それを実践するための具体策を教えてくれる一冊です。

本番に強い人間になるために、また自分の弱い心を克服するために、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆心の4つのサイクル
1.刺激 2.評価 3.感情 4.身体

「評価」が自分の心を作り上げる

「刺激に対して、どのようなフィルターをかけるか心で考える部分」
を心理学では「評価」と言います。緊張して話せなくなったり、上
司の前でドキドキしたり、苦手意識を持ったりするのは、評価の部
分が原因なのです。つまり、「スピーチ」→「ビクビク」ではなく、
「スピーチ」→「失敗したらどうしよう」(評価)→「ビクビク」
という形ですべての感情は起きているのです

無意識のセルフトークが実は感情や行動に影響している

たとえば、通勤中「この人キレイだな」「この人iPod聴いているな」
ということを心の中でつぶやいたとします。こういった「単なるつ
ぶやき」はもちろん、あなたの「評価」に影響するわけでもなけれ
ば、不安になったりイライラするという感情反応につながるわけで
もありません。しかし、そんなつぶやきの後に、あなたがもし次の
ようなセルフトークを続けたとしたら、あなた自身をストレスに陥
れることになりかねません。
「この人はキレイだから、きっと僕なんて相手にされないんだろうな」
「満員電車の中で大音量で音楽は聞くべきじゃないのに」

◆自分を卑下してしまう人のためのセルフトーク
「そもそも失敗や挫折や傷つきは、何か挑戦をした時には必ず訪れ
るものだ! 自分は挑戦したんだ!」

◆自分に対する過信でストレスがある人のためのセルフトーク
「そうやってカッコつけて、現実のカッコ悪い自分を受容できない
こと自体が、よっぽどみっともない」

まずクリップ100個を用意してください。家を出て会社に行って、
帰宅するまでの間、左ポケットにクリップを入れます。そして、自
分で自分のことを卑下してしまったり、自分を落ち込ませるような
思考をしてしまった時に、クリップを右に移していくのです

「落ち込むことに決める」という感覚になると、逆に、自分に対し
て冷静になれるのです。そこから建設的な思考が生まれます

「アテネオリンピックでの『ここ一番』という大事な場面の時、青
空を見上げて、深呼吸をしていたら、なんて自分はちっぽけな人間
なんだ、地球はこんなにも広くて、自分の緊張とか不安なんて大し
たことではないじゃないか、と思えるようになって気持ちが落ち着
いたんです」(ハンマー投げ金メダリスト 室伏広治)

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『「1日30秒」でできる新しい自分の作り方』田中ウルヴェ京・著

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512971
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◆目次◆

はじめに
Chapter1 なぜ、あなたは本当の実力を発揮できないのか
Chapter2 人の心を決める「評価」とは?
Chapter3 負けない心を作る「コーピング」の技術とは?
Chapter4 新しい自分を作るセルフトークスキル
Chapter5 心の調整テクニック
Chapter6 身体から心を鍛えるコーピング
おわりに

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