2008年3月25日

『謎の会社、世界を変える。』須田将啓、田中禎人・著

【エニグモを知っていますか?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903908054

本日の一冊は、インターネットで次々と世界初のサービスを打ち出す不思議な会社、エニグモの代表2人が書いた、初めての本です。

土井も本書を読むまで、どんな会社か詳しくは知らなかったのですが、海外の在留邦人のネットワークを構築して、世界中からさまざまな商品をお取り寄せできる「バイマ」、ブロガーをネットワーク化してPRサービスを提供するプレスブログなど、世界初のサービスを次々と繰り出している、活気あふれるベンチャー企業です。

サービスだけに限らず、社内DJ制度、スポンサー付きの社員旅行、
儲からないのに始めた合コン格付けサイト「ムーティ―ズ」など、
何から何まで個性的な会社で、読んでいてワクワクしてきます。

博報堂を飛び出し、高い給料を捨ててまで、新たなビジネスに挑む
須田将啓と田中禎人の2人。

インターネットの本質を独自の視点でとらえ、ビジネスに落とし込
んでいくその前向きな姿は、金儲けやスケール感を追求していた従
来の起業家とはまた違ったスタンスを感じさせます。

読者は、彼らの起業物語を通じて、仕事に必要な考え方とは何か、
どうすれば人生が楽しくなるか、学ぶに違いありません。

ネットマーケティングの技術についてもヒントが得られる内容です
が、それ以上にスピリッツを感じてほしい。

仕事を通じて自己実現したいすべての人におすすめの一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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本当のインターネットのすごさは、知らない世界や知らない個人同
士が一気にネットワークされることで、今までとまったく違う世界
観や新しい価値が生み出されることにあるにちがいないと思っていた

個人の力を、インターネットを使って増幅すること。その人にしか
ない「価値」を世界中の人と交換できる仕組みを作ること

面白いアイディアを思いついたら、同じアイディアを考えついた人
が、世の中に三〇〇人はいる。実現に向けて動き出す人が三〇人は
いて、実現させるのが一人だ。急がないといけない。決断とスピー
ドが重要だ

たとえばバイマを使うことで、暇な学生が花見の時期に、「忙しい
サラリーマンのために花見の場所をとります。写真のようにきれい
に花が見える場所です」というビジネスを始めることだってできる。
インターネットによる二十一世紀の「価値の物々交換」みたいな仕
組みを、このシステムで実現できるのではないかと我々は考えてい
た。中国の奥地に住んでいる人が、その「中国の奥地に住んでいる」
というそのこと、そのものの価値を、東京に住む人と交換すること
ができるようになる。それが実現したら世界が変わるんじゃないか、
そう本気で我々は考えたのだ

高校時代に、物理でエネルギーの法則を習ったとき、これだと思っ
た。エネルギーは抵抗が大きいほど、多くのエネルギーが蓄えられ
る。困難な道のほうが、自分に蓄えられるエネルギーは大きく、プ
ラスになるのだと思う(須田)

熱い夢や希望、自由と責任といった、年収以外の当時欲しかったも
のは、会社を辞めてエニグモに加わった瞬間に、ほとんどすべて手
に入るな、とそのときに思いました(安藤)

「ネットでメディアを持つと強いな」と思った。メディアとして確
立するためにはそれなりの投資が必要だし、運営コストもかかる。
だが、一回影響力のあるメディアを確立してしまえば、それが資産
となってビジネスを展開していくことが可能となる

ちゃんと楽しくみんな働いているんだけれど、きちんと稼いでいる
というのが格好いいし、そういう会社を目指したい

フェアなサービスを心がけないと、本当の意味でよい会社を作るこ
とはできない

謎があるから人は惹かれ合う。
謎があるから人は冒険をする。
謎があるから人生は楽しい。

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『謎の会社、世界を変える。』須田将啓、田中禎人・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903908054
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◆目次◆

プロローグ
第1章 起業前夜
第2章 エニグモ誕生!
第3章 世界初第一弾 バイマ、オープン
第4章 失意からの挑戦
第5章 世界初第二弾 プレスブログ
第6章 世界初第三弾 フィルモ
第7章 世界へ
エピローグ

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