2007年9月27日

『佐藤可士和のつくり方』

【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4416607245

本日の一冊は、発売直後で既に7万部を突破した話題作『佐藤可士和の超整理術』の著者、佐藤可士和氏の奥様にしてマネジャー、佐藤悦子さんによる一冊。

※参考:『佐藤可士和の超整理術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532165946/

佐藤可士和さんがアートディレクターとして現在のポジションを確
立したのは、決して偶然ではありません。その裏には、プロデュー
サー&マネジャーとして活躍する悦子さんの力があったのです。

もともと外資系化粧品会社でPRを担当していたという著者が、ど
うやって佐藤可士和さんをブランディングしたのか、そのアイデア、
戦略には目を見張るものがあります。

なかでも、「業界内有名人と一般社会での有名人のあいだには、簡
単には超えられないほど大きな溝がある」という言葉は、現在活躍
中の方がさらにブレイクスルーするためのヒントとなっています。

各プロジェクトの説明などが若干冗長な感じもしますが、人をサポ
ートする仕事の方には、学ぶところがあると思います。

個人的には、うちの秘書に読ませたい本です(笑)。

————————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
————————————————————

憧れの職業として、なりたい人が増えれば増えるほど、その業界は
活性化し、仕事のクオリティも高くなっていくのではないか

メジャーな世界を相手にしている場合は、”わかりやすさ”という
のは外せませんし、わかりやすいものは格好悪いというのであれば、
”わかりやすくて格好いいもの”をつくればいいのだと私たちは考
えています。それができた人の多くが、「世の中に新しい価値を提
示した人」として認識されているのではないかと思います

ブランディングとは、こういった肩書きや小さな言葉のニュアンス
まで深くこだわりながらコツコツと積み重ねていくこと

商品の開発からパッケージデザイン、売り方やPRの戦略まで、す
べてに関してトータルにディレクションができたら、もっと色々な
問題解決のアプローチがあるのに……

クリエイターは自分以外の人や商品のブランディングはできても、
自分自身のブランディングを手がけるのは困難

業界内有名人と一般社会での有名人のあいだには、簡単には超えら
れないほど大きな溝がある

コンペに通ることを目的とするなら、「角」がとれたものを提案す
る必要がありますが、自分たちの考えとは異なるものを出すのもち
ょっと違うと感じますし、そのあたりの難しさから、コンペには積
極的ではないのです

佐藤は、「知らないことを『知らない』と正直に言える強さを持ち
たい」と考えていて、それは正しいですし、彼の強みでもある

スケジュールで、私が真っ先に死守するのが週に一日のデザインデ
ー。佐藤が打ち合わせなどで遮られることなく、クリエイティブだ
けに集中する時間を設けることは何よりも大切だと考えています

世の中に突出している人ほど、自分のスタイルを貫いているように
見えて、その実、場での見え方を絶妙にコントロールしているので
はないかと思います

デザインに込めた想い、その背景にあるコンセプトを明確な言葉で
語れなければ、多くの人の心を動かすことはできない

————————————————
『佐藤可士和のつくり方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4416607245
————————————————

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃▼目次▼
┃ 
┃ 第1章 「SAMURAI 佐藤可士和=アートディレクター」プロジェクト
┃ 第2章 サムライの仕事の内側
┃ 第3章 パートナーシップ
┃ おわりに
┃ 
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

この書評に関連度が高い書評

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー