2006年12月30日

『ひとつ上のチーム。』

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本日の一冊は、日本を代表するクリエイターたちにインタビューを試み、大好評を博した「ひとつ上の」シリーズ最新刊です。

今回のテーマは、成果を上げるためのチーム作りの心構えおよびノウハウですが、個性派がそろった広告制作の現場だけに、なかなか刺激的なエピソードが散りばめられています。

数々の広告賞を総ナメにしているシンガタの佐々木宏さんや、dofの大島征夫さん、資生堂「TSUBAKI」のプロジェクトを手掛けた谷山雅計さんなど、そうそうたる面々が計19名、名を連ねています。

なかでも注目すべきは、自己主張の強いメンバーたちの才能をどうやって発揮させ、化学反応を起こしていくか、という各人の持論。

「とにかく頭を下げること」という人もいれば、「志を共有すること」という方もいますが、土井の印象に残ったのは、博報堂の執行役員、小沢正光さんの言葉。

「時代の最先端、あるいは業界の最先端にいて、自分たちのチームは最先端かつ最難関の課題を扱っているという意識。この意識があれば、強制力の適用にも折れることなく、スタッフは力を発揮することができます」という言葉に、強く共感しました。

どうすれば少数精鋭の強いチームを作れるか。その秘訣が知りたい人は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「ネガティブな視点から入れば、批判的であるからこそ、ふつうな
ら見落とすようなよさを見つけることができる」(シンガタ クリ
エイティブディレクター 佐々木宏)

「強いチームになろうと思ったら、チームメイトのすばらしいアク
ションに対して、同等かそれ以上の意外性があるアクションで応え
るという、意外性をかけ合わせるような連係が必要」(電通 常務
執行役員 杉山恒太郎)

「大きな仕事をやり遂げようと思うなら、得意先も含めて、かかわ
るすべての人たちのあいだで、志が共有できていなければいけない。
この志の共有者がすなわちチーム」(博報堂第一クリエイティブセ
ンター第二制作室長 シニアクリエイティブディレクター 山本幸司)

「チームを組むにあたっては、私はその人の時間を買っているので
はありません。才能を買っているわけです。重要なのは才能を生か
すことであって、時間を割いてそこにいることではありません。長
時間にわたって身体を拘束して、頭をつき合わせることに意味はな
いわけです」(dof クリエイティブディレクター 大島征夫)

「時代の最先端、あるいは業界の最先端にいて、自分たちのチーム
は最先端かつ最難関の課題を扱っているという意識。この意識があ
れば、強制力の適用にも折れることなく、スタッフは力を発揮する
ことができます」(博報堂 執行役員 エグゼクティブクリエイテ
ィブディレクター 小沢正光)

「『だったらさ』という枕詞が出はじめれば、つぎつぎと新しい企
画が生まれ、アイディアにアイディアがプラスされていく」(博報
堂C&D クリエイティブディレクター 兼 代表取締役 柴田常文)

「何かを続けていくためには、目的の半分はエゴイスティックなも
のだったとしても、少なくとも残りの半分はパブリックなものでな
ければならない」(タグボート クリエイティブディレクター 岡康道)

「どうやって動いてもらえばいいのか。とにかく頭を下げることで
す。『今回ディレクターをさせていただきます、中島です。よろし
くお願いします』と。そうしてはじめて『おう、やってやるよ』と
動いてくれる。そうやって頭を下げて、仕事をひとつまたひとつと
重ねていきながら、信頼関係を築いていくわけです。さらに、忘れ
てはならないのは感謝です」(東北新社 専務取締役 CMディレ
クター 中島信也)

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『ひとつ上のチーム。』

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■目次■

イントロダクション
チームの「思考」
チームの「環境」
チームの「関係」
チームの「形態」
チームの「自分」

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