2006年9月23日

『仕事で頭ひとつ抜きん出る裏トーク術』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733317

本日の一冊は、日本一コンサルタント料が高い、と称する中小企業
コンサルタントの佐藤昌弘さんと、心理臨床家の堀之内高久さんが、
対人コミュニケーションで有効な心理テクニックを説いた一冊です。

最近は、話し方や書き方など、コミュニケーションに関する本が増
えていますが、本書の特長は、心理臨床家のメソッドと、実務家の
テクニック、実例がミックスしている点です。

対人心理に関して、ロジックだけを説いた本、あるいは実践だけを
説いた本は山ほどありますが、両方をバランスよく織り交ぜた本は
なかなかないのではないと思います。

実際の内容は、類書と重なる点も多いのですが、具体的トークの部
分は、かなり参考になります。

特に、営業のプロである佐藤さんが書いているだけあって、飛び込
み営業で使えるトーク術や、クレーム対応のトーク術、上手に断る
テクニックなどは、かなり実践的です。

マニュアル書としても役立つ本ですが、個人的に一番感銘を受けた
のは、「これからの10年で頭ひとつ抜きん出るために」で書かれた
今後の日本社会の見通し。

情報が氾濫し、自分で判断ができない人が増える、依存的な社会が
始まる、期待値が高すぎてそれに応えられず、ストレスフルになる、
という指摘は、まさにその通りだと思います。

ストレス社会を生き抜くカギであるコミュニケーション力。もっと
磨きたい、という人は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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売れないのは商品知識が足りないのではなく、「何を求めているか」
を理解できていないからです(中略)部下が動かないのは、あなた
の知識不足ではなく、想いが通じていないだけかもしれません

相手が言った「お前はいつも……」という言葉を、自分で受け取る
ときには部分化してみる(中略)相手の決めつけた言葉を、正確に
部分化して言い直すことで、随分と日常生活が楽しくなる

内容と態度を一致させるように工夫することで、あなたの発する言
葉は、グーンと信頼性を増す

相手のペースに合わせて、相手が望んでいる「ように」動くことが、
「近づく」コツ

玄関を閉められないように早口で語り始める――実はこれ、最悪です。
呼吸の浅い早口のトークは、聞いている側の呼吸を速め、逆にもっ
と相手の警戒心をかき立てることになってしまいます

相手から質問がくれば、そのお客さんの成約率は高くなる(中略)
質問に答えることで、より多くの情報が伝わり、それがまた質問を呼ぶ

上手に断ることができるということは、成功者に必要なスキル

早く事態を収めるためには、いつまでも長く謝り倒してはいけませ
ん。一度で、早く、適切に、潔く、謝るのが大切なのです

◆期待先取り謝罪法
「社長が私に期待してくださっていることは重々私も承知していま
した。にもかかわらず、本当に申し訳ございません」

◆相手を感動させる謝罪「刃物には鉄砲」法
メールできたメッセージに対しては、手書きのFAXで返す。FA
Xできたものに関しては電話で。電話できたものに対しては実際に会う

「共感覚」と「身体直感」を使うことで、自分の無意識の想いだけ
でなく、相手の気持ちや無意識な想いさえも理解することができます

他人を認め、自分を認め、他人を許し、自分を許す。そして人は、
もっと深く結びついていく

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『仕事で頭ひとつ抜きん出る裏トーク術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733317
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■目次■

はじめに この本には、あなたの欲しいものが書いてあります
第1章 第一声で相手を自在にあやつる方法
第2章 その場をしのぐ8種類の裏トーク術―「近づく、売る、断
    る、謝る、怒りを鎮める、言い訳する、誤解を解く、許す」
第3章 トイレ休憩―日本一高いコンサルタントのシークレット・ファイル
第4章 「人間関係の達人」だけが知っている! コミュニケーションの裏側
第5章 第六感を磨く3つのトレーニング法
    ―「共感覚・身体直感・ミラーリング」
おわりに これからの10年で頭ひとつ抜きん出るために

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