2006年7月12日

『脳と心の洗い方』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512327

本日の一冊は、オウム真理教信者の脱洗脳を手掛け、一躍有名とな
った苫米地英人さんが、自己開発に洗脳の技術を取り入れる方法を
説いた、異色の一冊です。

冒頭で、頭でわかっていても行動できない理由をズバリ述べており、
心も体も成功に導くには、「大いなる勘違い」をするのが効果的と
主張しています。

著者によると、「人間は強い人の信念に必ず同調されて引き込まれ」
るのであり、それゆえに信念を持った人は強いということです。

さらに、情報を隠すこと自体が洗脳であることや、人を洗脳するた
めにどんな方法が有効かなど、悪用されないようスレスレの範囲で
説いています。

著者が危惧している通り、このような手法を使う方が増えれば、一
般人でも洗脳に関する予備知識がないと危ない世の中になってしま
います。

日本語が読みにくいのが玉に瑕ですが、自らを守る意味でも、また
自分をノセる意味でも、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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「人生を変える○○な方法」「○○成功法則」といった本は、脳機
能学者の立場からいうと効きません。それらの本で扱う方法では、
無意識レベルまで決心ができないからです

どうして「大いなる勘違い」をすると成功できるのでしょうか?
人間は強い人の信念に必ず同調されて引き込まれます

我々はすでに知っているものしか認識できない

洗脳というと「書き換え」「書き込み」のような積極的な作業をさ
れているように思われますが、まずは知識を与えないという洗脳を
されていると考えましょう。もちろん、北朝鮮がやっていることも同じ

発達心理学のデータで成人が大人になってから無意識に下す判断の
うちの八割九割が親のものまね

キャラが立っていれば、ハンサムであったり特徴があれば役者の上
手下手が関係なくなってしまいました

トランス下においては必ず擬似的なラポールが生まれるのです。そ
の深い変性意識を引き起こした相手に擬似的なラポールが生まれます

内部表現と外部世界を切り離して考えることはできない

「大いなる勘違い」世界を作るには、自分自身をトランス状態に置
き、自分の内部表現を操作することで「リアリティのある、臨場感
のある目標」を作ります

この世の中で絶対的な基準などない

イエスが言った、「あなたの目の前にあるものを知りなさい。そう
すれば、あなたに隠されているものはあなたにあらわされるであろ
う。なぜなら、隠されているもので、あらわにならないものはない
からである」(『トマスによる福音書』から)

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『脳と心の洗い方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512327
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■目次■

Prologue 「なりたい自分」に変わる危険で強力な技術とは?
Chapter1 あなたの思考パターンはオリジナルか?
Chapter2 いたるところにある洗脳
Chapter3 「なりたい自分」になるために知っておくべき四つのこと
Chapter4 「なりたい自分」を現実化する方法
Chapter5 トマベチ流「なりたい自分」になれるトレーニングプログラム
Final Chapter 現実世界から目覚めよう!

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