2006年7月18日

『天才社員の育て方』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891011874

本日の一冊は、名立たるトップアスリートやビジネス界のリーダー
を指導している、メンタルトレーニングの第一人者、児玉光雄さん
が、天才を育てるための考え方とリーダーの資質を説いた一冊です。

スポーツ界のカリスマたちの例をもとに、どうしたら社員の個性を
伸ばし、自主性を育むことができるのか、的確なヒントを与えていま
す。

とくに、心に響くビジョンを掲げるための4原則や、プロセス重視
の部下育成、4段階の能力開発などは、リーダー、マネジャーにと
って必読の内容。

日本の多くのマネジャーが陥っているマネジメント上の失敗を明ら
かにし、その上で適切なマネジメントを説いているため、反省する
こと間違いなしです(土井も反省しました)。

本書を読めば、なぜ部下にまかせても自主的に動いてくれないのか、
ビジョンを掲げても心に響かないのか、その理由がはっきりとわかりま
す。

また、個人がどうやったら能力を伸ばすことができるのか、具体的
なトレーニング方法も含め、述べられています。

社長が何もしなくても優秀な社員が会社を支えてくれる、そんな状
態を作りたい経営者は、ぜひ読んでみてください。

これは結構すごい本かもしれません。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆名将・バレンタイン監督の言葉
「みんなが盗塁できる訳じゃないし、すべきでもない。しかし、足
の速い選手は常にスチールを狙わなければならない。誰もがホーム
ランを打てるわけではないが、パワーヒッターならそれを目指すの
が彼の仕事だ。でもホームランバッターでもないのにホームランを
狙うのは現実から離れている。自分の現実をよく知った上でベスト
をつくす。それがプロフェッショナルだと僕は信じている」

興味深い事実が一つあります。それは、「フォームを改造しない限
り一軍で使わない」と、フォームの徹底改造か、もしくは二軍落ち
かの選択を迫られた時に、イチロー選手は、迷うことなく二軍落ち
を選んだということです

多くの選手が「練習したら、そのうち上手になるだろう」的な発想
で取り組んでいますが、「練習によって自分がどう変わるだろう」
という発想は、二流選手特有の練習への甘い期待であり、そこには
「自分で変えていこう」という意思が見えてきません

◆皆の心に響くビジョンを掲げるための4つの原則
1.物語性 2.共感性 3.印象性 4.成果性

人のやる気というものは、裁量権と一対になっているもの

部下が「どれだけ成長したか」という点に意識を注ぐこと

「情熱」という素養は、どうも先天的要素が強く、後天的に会得す
るのはかなり難しい要素

◆天才を育てるための4段階の能力
1.持続力 2.没頭力 3.創造・発想力 4.人間力

◆部下の行動癖をつけさせる5つの法則
1.小さくていいから、部下に裁量権を与える
2.全力を尽くせば、仮に失敗しても構わないという雰囲気をつくる
3.最終的に上司が全責任をとることを明確に部下に宣言しておく
4.上司がバックアップしてやるという体制作りをする
5.「ごくろうさん!」「よく頑張ったな!」と頻繁にリーダーの
  ほうから部下に一声かける

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『天才社員の育て方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891011874
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■目次■

はじめに
I. 組織力より天才社員の時代
II. 天才社員が育つ仕組みづくり
III.天才社員が育つ風土づくり

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