2006年5月21日

『王様の速読術』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733295

本日の一冊は、忙しい読者を王様に見立て、その王様がどのように
効率よく知識を獲得していけばいいか、そのヒントを提示したもので
す。

タイトルには「速読術」とありますが、実際には、速読よりも大切
な読書の心構えと考え方を説いた内容です。

とくに、「一冊の本と付き合う時間を三〇分と決めてしまう」「目
的を持って読書する」などは、どんな人でも活用できる、速読のた
めの基本的心構えです。

これらのシンプルな考え方を実践するだけでも、読書スピードは飛
躍的に伸びること請け合いです。ぜひ試してみてください。

著者が言うように、結局、人は自分の興味のあることしか読めない
わけで、効率的に読もうと思ったら、「自分がこれからどのように
なっていきたいのか、そのためにはどのような知識が必要なのか」
知る必要があります。

速読マニアにはちょっと物足りないかもしれませんが、本当にいい
読書をしようと思う方には、なかなか有意義な本だと思います。

日々の読書を充実したものにするために、ぜひ読んでおきたい一冊で
す。

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■ 本日の赤ペンチェック
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知識を活用するためには、本という家来をいかに多く持つかが大切

「忙しいから本なんて読まなくてもいい」とか「読む時間がない」
などと戯言を言っている場合じゃない。開き直ったところで、しょ
せん、必要な知識を持っていない人間に勝ち目はない

本が家来としての力を十分に発揮するには、精読一筋、という考え
を捨てるべきではないか

自分にとっての先生であり、尊敬でき、最高の一冊と思えるような
本に出合ったら、何度も読み返し、たっぷりと時間をかけ、暗記し
てもいい

王様の速読術は、まず一冊の本と付き合う時間を三〇分と決めてしまう

写真読みは、本来持っている右脳の力をうまく使う読み方だ。つま
り文字そのものをイメージでとらえて、その意味をダイレクトに理
解する。簡単に言えば「赤い花」と書いてあったら、「赤」「い」
「花」という文字を記憶するのではなく、赤い花のイメージを残す

王様の速読術は、第一段階のプレビューと第二段階の写真読みで本
の全体をつかむ。第三段階のスキミングで細部に入り、もっとも重
要なところを全体の二割を読んで八割の情報を獲得する。つまり、
森(全体)を見てから、木(重要部分)を見る

本を読むことと、学習することは分けて考えなくては効率が悪い

大切なことは、目的を持って読書することである。そして好奇心を
広げて、幅広い分野へと関心を持っていくことだ

結局は、自分がこれからどのようになっていきたいのか、そのため
にはどのような知識が必要なのか、自分の人生目標と価値観の明確
化が選別眼の決め手になる

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『王様の速読術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733295
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■目次■

第1章 ワシには30分しかないのじゃ!
第2章 30分で1冊を読破―王様の速読術
第3章 目的別に速読術を使いこなすコツ
第4章 錬金術でアウトプットしよう
第5章 大王様への道

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