2006年5月6日

『満点の星―フルキャスト物語』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990218

本日の一冊は、登録スタッフ120万人を誇る総合人材アウトソーシン
グ会社、フルキャストの創業社長、平野岳史さんによる半生の記録で
す。

片親を亡くし、貧しい生活を余儀なくされた少年時代、起業を断念
した学生時代、家庭教師派遣業から始まった人材派遣ビジネス、虎
の子の1200万円を盗まれた創業時の苦い思い出、そしてフルキャス
トの上場…。

著者の波乱万丈の人生と、刺激的な起業物語が、スピード感あふれ
る筆致で描かれています。

若い頃のビジネスのやり方については、賛否両論あるかもしれませ
んが、きれい事だけでは済まされない起業の厳しさを教えてくれる、
そんな一冊です。

個人が活躍する「場」と「役割」の話には、もっと深い理念を求め
たいところですが、その点は次回作に期待、というところでしょうか。

これから起業する人の心構えとしては、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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人をもっとも成長させる感情は悔しさである

「やればやった分だけもらえなければ意味がない」それが私の労働
と賃金に対する考え方だった

(教材の飛び込みセールスで)私が心がけたのは、まず「愛想をよ
くすること」。そして「顔はニコニコしながらも、絶対に引き下が
らないこと」。さらに「自分が売るモノに対して、自分自身が惚れ
込むこと」だった

◆起業を断念した時、自らに与えた3つの課題
1.どんな職種で起業するか、アイディアを見つけること
2.そのアイディアに投資してくれる出資者を探すこと
3.今度こそ、一蓮托生できる仲間を探すこと

本当のことを言えば、100回くらいやめようと思った。でも、101回
思い直したから、今があるのだ

この地上に生を受けたすべての人には、その人が必要とされる「場」
と「役割」が用意されているはず――。私の胸の中には、いつから
かそんな思いが強く息づいていた。人は誰でも活躍したいと願って
いる。ただ、その「場」と「役割」をなかなか見つけられず、足踏
みしている人が大勢いる

これだけ周りに反対されるってことは、誰も同じことをやろうとし
ていない証拠だ。ライバルが少なくてかえって好都合じゃないか

いち早く気づき、誰よりも早く着手すること。誰もやろうとしない
ところにこそ、ビジネスチャンスが潜んでいたのだ

「平野君、中途半端が一番いけない。いっそのこと小さいままにし
ておくか、もっと規模を拡大して上を目指すか。われわれ中小企業
が生き残る道はどちらかしかない」(先輩経営者の言葉)

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『満点の星―フルキャスト物語』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990218
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■目次■

プロローグ
第一章 少年時代と青春
第二章 就職
第三章 ニートから起業へ
第四章 新しいビジネス
第五章 フルキャスト
第六章 上場
あとがき

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