2006年5月5日

『実践力を鍛える戦略ノート[マーケティング編]』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555587

本日の一冊は、INSEADの客員研究員、ハーバード大学フルブ
ライト研究員などを経て、現在、神戸大学の大学院で教授を務める
著者が、マーケティング戦略の基礎をまとめたテキストです。

マーケティングの世界では、市場セグメンテーションのためのコン
ジョイント分析、クラスター分析、主要顧客を見極めるためのAB
C分析、RFM分析など、さまざまな分析手法がありますが、すべ
てをわかりやすくコンパクトにまとめたテキストは、なかなかあり
ませんでした。

その点本書は、マーケティングの基本理論から、各種分析手法、実
務における注意点までを要領よくまとめており、本気で学びたい実
務家にもおすすめの内容です。

各章の終わりにケース演習もついているため、理解を深め、実践へ
の応用力を養うこともできます。

マーケティング分析の手法を学ぶための最初の一冊として、ぜひ読
んでいただきたい内容です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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ピーター・ドラッカーによると、企業のもつ機能にはたった2つし
かなく、それはマーケティングとイノベーション

価値には主観的な要素が含まれているとすれば、大切なのは「誰」
が感じる価値なのか、そして、その人は「どのような価値」を感じ
ているのか、を明らかにすることだ

◆マーケティング活動の分類
1.市場セグメンテーション 2.ターゲティング 3.ポジショニン

4.マーケティング・ミックス 5.販売戦略

需要曲線を導くためには、各消費者、すなわち個客の効用関数や可
処分所得がわかっていなければならない

セグメンテーションの軸には、顧客のベネフィットに関する軸、顧
客の観察できる特性に関する軸、が存在する

一般に、心理的変数の方が、デモグラフィック変数、地理的変数よ
りも顧客の消費行動に強い影響を与えるものと考えられる

ABC分析では、自社にとって重要な2割の優良顧客を識別することが
大切

RFM分析では、Recency、Frequency、Monetaryという3つの軸を
駆使して優良顧客を詳しく特定することが可能

KBF(Key Buying Factor)分析を通じて、どのような実行計画が
有効なのかは、競合他社との違いがどの程度打ち出せるのか、そして
それがどの程度、顧客にとって魅力的なのかで決まってくる

◆価格水準の設定に際して考慮されなければならない基準
1.価値基準型価格(True Economic Value、需要価格)
2.競争基準型価格(実勢価格、入札価格)
3.コスト基準型価格(コストプラス価格、マークアップ価格)

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『実践力を鍛える戦略ノート[マーケティング編]』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555587
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■目次■

第1章 マーケティングの全体像
第2章 顧客の特徴を理解する―市場セグメンテーション
第3章 主要顧客を選択する―ターゲティング
第4章 顧客の行動を理解する―DMU分析、DMP分析、KBF分析
第5章 他社との違いを打ち出す―ポジショニング
第6章 営業力を展開する―販売戦略、KPI分析

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