2006年3月13日

『仕事ストレスで伸びる人の心理学』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733279
本日の一冊は、ストレス心理学の世界的権威、サルバトール・R・マッディが、ストレス下でも業績を上げるための条件について述べた、注目の論考です。

著者が注目するのは、ストレス社会で生き残るためのレジリエンス(弾力性)とハーディネス(頑健さ)。

ストレス環境下でも成果をあげるためのこれら2つの要素を、どうやれば身に付けられるのか、興味深い仮説が示されています。

紹介されている事例は、イリノイ・ベル・テレフォン社における12年におよぶ調査・研究や、ウエスト・ポイントにおけるリーダーシップとハーディネス(頑健さ)の関係、コンサルタントの報酬とハーディネスの関係など。

一冊読み終わる頃には、優れたビジネスパーソンになるための考え方や心構えが身につく、そんな本です。

どんな環境でも成果を出せる人になるために、またいつでも成果をあげられる組織をつくるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「原石を磨かずして宝石の輝きはない。試練なしに人間が完成することもない」(中国の諺)

ストレスが破滅のもとになるか成長のもとになるかは、人がそれらにどのように対応するかによって決まる

◆弾力的な社員に共通する3つの姿勢
1.コミットメント(関わり合い)
2.コントロール(制御)
3.チャレンジ(挑戦)

◆二つの核心的な技術
1.問題解決型の対処 2.支えの交流

ストレスに満ちた変化に対処する際、弾力的な社員は他人を遠ざけるのではなく彼らと積極的に交わるようにしています。皆で助け合い、勇気づけ合い、ウィン・ウィンの解決を見出すように建設的に交流し、お互いの対立関係を解消しようとするのです

慢性的なストレスは一般的には愛情や創造的な仕事のような何か望むものが欠けているときに生じます

ハーディネス測定で高い得点をあげた人の多くが幼少期にストレスの高い人生を過ごしていたことが判明しました

弾力性の高い人たちに共通する特徴として、親がいろいろなやり方で彼らを特別な存在として取り扱っていた

◆問題解決でよく用いられる五つの視野
1.”誰にでもあることだ”という視野
2.”管理できる”という視野
3.”これから改善する”という視野
4.”もう少しの間だ”という視野
5.”結果は神のみぞ知る”という視野

◆仕事に意味を見出すための三つの方法
1.強い職場関係を築きなさい
2.大きな絵をみなさい
3.自分個人の目標を考えなさい
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『仕事ストレスで伸びる人の心理学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733279
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■目次■
第1章 変化への弾力性
第2章 ストレスと弾力性:イリノイ・ベル電話プロジェクトでの発見
第3章 ハーディネスが弾力性を育てる
第4章 あなたも弾力性を身につけることができる
第5章 あなたは逆境の中で成長する姿勢をもっているか?
第6章 三C姿勢を身につける方法
第7章 問題解決型の対処:ストレスに満ちた変化を強みに変える
第8章 問題解決型の対処技術を身につける方法
第9章 ”支えの交流”を身につける
第10章 支えの交流技術を身につける方法
第11章 仕事に意味を見出す
第12章 企業はどのようにして社員と組織の弾力性を後押しするこ
    とができるか
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