2006年3月5日

『丸山敏雄 一日一話』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569648665

本日の一冊は、宗教や道徳などの研究を土台とし、「純粋倫理」の
体系化に挑んだ、のちの倫理研究所の創始者、丸山敏雄さんの言葉
を、一日一話という形でまとめたものです。

日々のニュースを眺めていると、「成功は不幸の始まり」かと思わ
せるような不祥事やスキャンダルが相次いでいますが、そのほとん
どは倫理観や道徳観の欠如によるもの。

逆に言えば、「成功」と「幸福」の橋渡しをしてくれるのは、「倫
理」「道徳」であり、これを学ぶことが、豊かな人生を歩む秘訣と
も言えるのです。

本書で学べるのは、まさにその「倫理」や「道徳」の根幹とも言え
る、日々の心構えや考え方。

氏が何を根拠にしてこのような考え方にいたったのか、という点は、
残念ながら割愛されていますが、ひとつひとつの教えが、深く心に
染み入る、そんな一冊に仕上がっています。

生きるための指針のひとつとして、また人生の意味を問う意味で、
ぜひ読んでみたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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今日の外に人生はない。人の一生は、今日の連続である(中略)今
日をとりにがす人は、一生をとりにがす人である

人の自覚(己を知る)の第一歩は、ここが一ばんよい、天下一品の
えらばれた土地である、と知ることである

「成就の秘訣」、それは別に変わったことがあるのではない。思い
立ったら止めない、出来上がるまで止めないということである

人生真の喜びは、働きにある。真の働きは、己の聖職のほかにはない

人の心は、出入自在。ガリレオも、文天祥も、身は牢獄につながれ
たが、心は天地に遊泳した。何を遠慮するのだ、悠々とその広い天
地に散歩したまえ

人の心をかなしばりにしばりつけるものは、ただ一つ信(まこと)
あるのみである

われらが新しい道に進む最も正しい行き方は、常に難きを選ぶこと、
大物にぶっつかることである(中略)試合の相手に、猛者をえらぶ。
横綱にぶつかることである

苦しみ悩みは物にあるごとく見えるが、実は心にある。ほんとうは
人間は、物を得て幸福なのではなくて、これを捨てたとき、幸福である

真に正しい事とは、まず己が救われ、それと一しょに人が救われる
ことでなくてはならぬ

成長とは、二者の対立が一つに統一されることによって、新しいも
のが生れてくるのです

うまく行かぬから、望みを失うのではない。望みをなくするから、
崩れて行くのである

己の職業に忠実な人が、真に世のためになる人であり、己の転職を
自覚し天命にすなおな人が、世を動かす人である

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『丸山敏雄 一日一話』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569648665
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■目次■

一月 日新日進 
二月 尚和 
三月 天地悠々 
四月 一貫不怠 
五月 翠霞 
六月 正氣 
七月 水碧 
八月 青松白雲 
九月 敢為 
十月 至誠一貫 
十一月 惟神 
十二月 遺芳千載

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