2006年3月3日

『マーケティングは「嘘」を語れ!』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478502641
本日の一冊は、ベストセラー『パーミション・マーケティング』の著者であり、また米マーケティング界のカリスマとしても知られる、セス・ゴーディンによる注目の新刊です。

※参考:『パーミション・マーケティング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4881358057

正直、前作『オマケつき!マーケティング』は、奇をてらっただけという印象でしたが、今回の内容は、マーケティングの本質を語っているだけに、要注目です。

※参考:『オマケつき!マーケティング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447850251X
消費者が「本当の話」よりも「信じたい物語」を聞きたがる、というのはこれまでにも語られてきたことではありますが、その信念をどうやって強化するか、メッセージをどうやって伝えるか、という点に挑んだのが本書の目新しいところです。

もちろん、これはマーケティングにおいて大変難しい問題であり、本書でも明確な答えは語られていません。

ただ、数多くの企業の例や、著者が語る「原則」を読んでいくうちに、自ずとヒントは得られる、そんな気がします。

マーケターの自己啓発書として、今後のマーケティングのヒントとして、ぜひ読んでおきたい一冊です。
———————-
■ 本日の赤ペンチェック
———————-
成功するマーケターは、皆、物語を語る。理由は、消費者が物語にこだわるからである

「事実である」という意味で真実なのではない。一貫性と正統性があるから真実なのだ

マーケターがいくら物語を語っても、その物語を語るうえでの信頼を獲得していない限り、成功できない

すべての成功の秘訣とは、自分の物語にとことん傾倒し、それを信奉することなのである

◆大半の企業において成功/失敗を隔てる要素
1.話題となるにふさわしいものを発明する
2.発明したものについて物語を語る

◆成功するマーケティングの原則
1.まずは消費者の世界観と枠組みをとらえよ
2.消費者は目新しいものにだけ気づく
3.物語は第一印象から始まる
4.優れたマーケターは「信じられる物語」を語る
5.「ホンモノ」のマーケターだけが成功する

似たような世界観を持った十分な数の人々が、コスト効率よく到達できるような形で集まっていれば、マーケティングは必ず成功する

「尊敬する人々がやっているのと同じことをやりたい」という願望は、私たちの社会を結びつけている絆である。同時にそれは、成功するマーケティングに欠かせない秘訣でもある

「迷信」に対する最強の対抗策は、「事実」ではなく、強力で真実の、親密な交流なのである

懐疑的な消費者を説得するのは、感覚の組み合わせ

新たなアイデアを昔ながらの物語に関連づけるのは有効
————————————————
『マーケティングは「嘘」を語れ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478502641
————————————————
■目次■
プロローグ なぜ「嘘」を語るのか
マーケティング、やってる?
原則1 まずは消費者の世界観と枠組みをとらえよ
原則2 消費者は目新しいものにだけ気づく
原則3 物語は第一印象から始まる
原則4 優れたマーケターは「信じられる物語」を語る
物語の実例 消費者の世界観に合わせた枠組み
重要な余談 物語は「ホンモノ」でなければならない
原則5 「ホンモノ」のマーケターだけが成功する
嘘だらけの世界で競争優位に立つ
その物語は「常識破り」か?
物語の達人と今一歩の人たち
もっと上手に語るには
参考になる読み物
では、今何をすべきか
それで、あなたの物語は?
━━━━━━━━━━━━━━━
■ご意見、お問い合わせは、
eliesbook@yahoo.co.jp
■マガジン登録、変更、解除
http://eliesbook.co.jp/bbm/
━━━━━━━━━━━━━━━

この書評に関連度が高い書評

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー