2006年2月9日

『ありふれたビジネスで儲ける』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756909485
本日の一冊は、公認会計士が、管理会計の基本と、そこから学べるビジネスのヒントについて書いた、異色のビジネス書です。

会計というと、ついつい「守り」のイメージが先行してしまいますが、本書が取り上げているのは、「攻め」の会計である、管理会計。つまり、ビジネスに役立つ情報を提供する、経営者のための会計です。

タイトルにもあるように、あくまで「ありふれたビジネス儲ける」ことが中心テーマで、会計の知識はほとんど必要ありません。

それよりはむしろ、商品開発、あるいはマーケティングのヒントとして、興味深く読むことができます。

とくに、社長一人の才覚で儲けている企業にとっては、次なる飛躍のヒントが隠されており、重宝します。

シンプルだけれど、役に立つ、という点で、神田昌典さんの『仕事のヒント』に近い本ではないでしょうか。

※参考:『仕事のヒント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512041
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■ 本日の赤ペンチェック
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ありふれたビジネスを組み合わせて「欲しいという気持ちの裏に隠れている悩みを解消する」だけで、競合会社もいない一気に売上が上がるビジネスになります

◆売上-売上原価-経費=純利益
この計算式で儲かっているのに、現実のビジネスでは儲かっていないことは絶対にありません

周りのありふれたビジネスを組み合わせる
・同質な情報よりも異質な情報を組み合わせることで、より価値が増える
・地理的に離れていても情報を伝達する経費が安い

会社ではなく、顧客がビジネスの範囲を決める

顧客は商品を買うことで受け取る付加価値が、この負担を上回ると期待すれば商品を買います。そのため、付加価値を増やすだけでなく、顧客の行動を予想して負担を少なくする

商品を作ることによって、社員も商品も勝手に営業することになるのです。社長1人の能力を超えて売上が上がる会社に変わります

商品を作らず個別受注型にすると、ビジネスが失敗するリスクが大

最終商品を売ることだけに固執すると、売れるまで純利益はマイナスとなり、ビジネスが失敗するリスクが大きくなります(中略)そこで、顧客が興味を持ちやすい、または顧客と接点を持ちやすいという観点から中間商品を作ります

商品の機能をできるかぎり分解することです。その分解した機能ごとに価格を振り分けます。このとき、最も主要な機能部分に高い価格を振り分けてください

先ほどの人は、事業計画書の会計上の数字を、売上、売上原価、経費、純利益と上から下に説明しました。それが間違いなのです。実は、「経費」の部分は、会計上の計算式を下から上に説明しなくてはいけないのです

「儲かるためには、今ここで何をすべきか」を考えること自体が管理会計
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『ありふれたビジネスで儲ける』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756909485
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■目次■
はじめに 会社の売上に対する利益率を10倍にすることが簡単にできます
第1章 たった一つだけの計算式を暗記しよう
第2章 働く時間が長いほど、儲からない
第3章 商品がない会社が存在するなんて、信じられるか
第4章 挽回するチャンスは自分で作るもの
第5章 営業マンを決めることがナンセンス
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