2006年1月16日

『考える技術・書く技術ワークブック(上)(下)』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733198
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733201

本日の一冊は、あのバーバラ・ミントによる、伝説のロングセラー『考える技術・書く技術』の書き込み式ワークブック(実践編)です。

※参考:『考える技術・書く技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478490279

著者は、マッキンゼーをはじめとする世界の主要コンサルティングファームで、ライティングのコースを教えてきた人物。

前著は、その著者が、独自の文書作成術を披露した本として、大いに話題となりました。

その主張の柱は、「明快な文章を書くことは、明快な論理構成をすることにほかならない」というもの。

とくに、誰でも論理構成に長けた文章を書けるよう考案した、独自の「ピラミッド原則」は大いに話題となりました。

このワークブックでは、この「ピラミッド原則」をはじめ、物事を上手に論理立てて述べる方法、相手を説得するためのロジックの使い方など、文章作成に先立つあらゆるトピックをカバーしています。

翻訳の問題か、「読みにくい」という評判もあった前著と比べ、ワークブック形式で、要点だけ学べるので、読み手の負担はかなり軽減されています。サンプルとして、優れたビジネス文書にたくさん触れられるのも魅力でしょう。

最終的に、詳細なビジネスレポートが作れるレベルまで、文章力を高められるので、コンサルタントの方にはとくにおすすめです。

前著を読んでも理解できなかった、という方は、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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<上巻>
明快なライティングでは、考えは、つねにピラミッド構造をとる

◆ピラミッド構造の3つのルール
1.考え(メッセージ)は、どのレベルであれ、その下部グループ群の考えを要約していなければならない
2.各グループ内の考えは、つねに同じ種類のものでなければならない
3.各グループ内の考えは、つねに論理的に順序づけられていなければならない

読み手にメッセージを理解してもらうためにはまず、考えの構造を理解してもらわなければならない

ピラミッド構造では
・縦方向に、読み手との間でQ&Aを繰り返し
・横方向のグループ化で、演繹的または帰納的にそのQに答える

導入部では、読み手に対し、読み手がすでに知っていることを物語調で話す

<下巻>
◆ピラミッドをつくるための4つのステップ
1.確実と思える情報をもとに、考えの出発点をつくる
2.導入部全体を考え、正しい軌道に乗っているか読み手の視点でチェック
3.キーラインを見つける
4.ステップ3と同じことを繰り返しながら、下部の支持ポイントをピラミッド型につくり込んでいく

分類を組み立てるのではなく、考えを組み立てる

演繹的、帰納的、どちらの理由づけも可能である場合には、帰納的理由づけを優先

帰納的理由づけは、以下の3つのいずれかの方法で組み立てられ、それぞれが決められたロジックの順序に従います
・プロセスを考案する方法……時間の順序
・全体を部分に分ける方法……構造(構成)の順序
・分類を作り出す方法……度合(重要度)の順序
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『考える技術・書く技術ワークブック(上)』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733198

『考える技術・書く技術ワークブック(下)』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733201
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■目次■
<上巻>
EXERCISE1 基本コンセプトを理解する
EXERCISE2 縦方向にQ&A関係をつくる
EXERCISE3 横方向のロジックを明らかにする
EXERCISE4 導入部をつくる  

<下巻>
EXERCISE5 ピラミッドをつくる
EXERCISE6 最終チェックで考えを磨く
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