2005年12月21日

『チャンスは6時の方向にある』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262958

本日の一冊は、「メゾピアノ」「エンジェルブルー」などの子供服ブランドで有名な、ナルミヤ・インターナショナルの代表取締役、成宮雄三さんによる一冊です。

タイトルの「チャンスは6時の方向にある」というのは、「人が12時の方向を見ているときに、1時や2時を見ても、あまり大差はない」という考え方。

事実、著者はこの考え方で、多くの人が悲観的だったジュニア服のブランド市場を開拓し、大成功を収めたのです。

しかも、誰もが尻込みしていただけに、参入者は少なく、しかもニッチマーケットだったため、気がついてみたら一人勝ち。

本書には、こうした戦略や決断に関することや、人間心理を突いたマーケティングの考え方、ヒットを生み出すためのセンスの磨き方など、さまざまなことが書かれています。

現場で実績をあげた著者ならではの、明快な切り口、そして歯に衣着せぬ語り口に、思わず拍手喝采したくなる、そんな一冊です。

すべての商売人、マーケターに読んでいただきたい、そんな一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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9割が反対しているということは、参入してくる者はほとんどいないことの裏返し

小売りの売れ行きを左右するのは、「価格」ではなく、消費者が求める「商品」そのものの価値、魅力なんだ

「多品種」の開発は確かに大変ですが、「少量生産」のために人気商品はすぐに売り切れてしまうので、当社から新商品が出るとファンの方が我先にとばかりに買ってくださるのです

1人の天才に頼るよりも、チームで取り組んだほうがずっとたくさんのいい仕事を効率的にこなしていくことが可能だ。何より、チームでやれば、「1人が辞めると、ブランド生命が絶える」なんてことはなくなる。常に新しい血を入れながら、1つのブランドをほぼ無期限に継続していける

ニーズは机に座っていてもわからない。街を歩き、市場の空気を肌に染み込ませよ。そうすれば、顧客に潜在する感性にアプローチし、購買欲を刺激するモノ作り・売り方が可能になる

歴史を学ぶより、「人の欲」を学んだほうがずっと、ビジネスの役に立ちます

商売にあっては、自分のビジネスがターゲットとする人たちのナマの姿に積極的に接触していくことが一番大切

「前例がない」「面倒くさい」「誰もやりたがらない」はヒットの種の温床

ストーリーが商品に命を吹き込む

たとえ商品が良くても、その商品にコンセプトがないと、人は魅力を感じません

人間の力は、自分がやろうとしていることの意義と価値を信じ込んだとき、想像以上の威力を発揮します

人はトータルではなく2割の光る個性で判断すべき
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『チャンスは6時の方向にある』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262958
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■目次■
はじめに
第1章 チャンスは6時の方向にある
第2章 ニーズは机に座っていてもわからない
第3章 ユニークな物、おもしろい物は売れる
第4章 長く愛され、繁盛する商売の心得
第5章 ライオンが率いるヒツジの集団を目指せ
第6章 チャンスをつかむ人と逃す人
あとがき
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