2005年11月21日

『私はこうして発想する』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163676104

本日の一冊は、日本を代表する経営コンサルタント、大前研一さんによる注目の新刊です。

大前氏のもう一つの顔である、起業家育成の立場から、事業につなげるためのアイデア発想法を紹介しています。

今回の本で、著者が示したのは、「先入観を疑う」「ネットワークから考える」「”他にはないもの”を目指す」「歴史から教訓を引き出す」「敵の立場で読む」「討論する」という、アイデア創出のための6つのステップ。

これだけを読んでも、十分に買う価値はあると思います。

ただ残念なのは、事例が自社のものや、判断の難しい政治のトピックにに偏っていたこと。

あくまでビジネス視点で、6つのステップを論じてくれれば、もっといい本になっただろうと思います。

ビジネスを発想するための枠組みが得られる、という意味では、起業家、ビジネスパーソンに、とくにおすすめしたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆新しいアイデアにいたる6つのステップ
1.先入観を疑う
2.ネットワークから考える
3.”他にはないもの”を目指す
4.歴史から教訓を引き出す
5.敵の立場で読む
6.討論する

少子化イコール大学(大学院)の需要の低下、という先入観にとらわれていては何も見えてきません

アップルが(iPodを)やれたのは、コンテンツ業者と資本的なつながりを持たず、中立な立場でいたから

何かを発想し、それを事業化しようという際に重要なのは、ネットワークを分析すること

既存のネットワークに、消費者にとっての不利益があれば、それはチャンスです

テレビとインターネットを区別する必要はまったくなくなり、チャンネルが限りなくタダに近づいてゆくという意味で「放送とITの融合」が起きる(中略)一方で、優良なコンテンツは圧倒的に足りなくなります

相手の立場になって把握するという方法はまた、ビジネスにとどまらず、すべての人間関係において有効

私はアイデアを出す学生に対し、いつも「コストを計算しろ」と突き返します。そうすることで実現性が明らかになり、議論が深まるからです

◆変革のためのステップ
1.変わらなくてはいけない、という考え方を持つ
2.どのように変わるのかを考える
3.どうしたら変われるのかを考える
4.後戻りせず、さらに前進する方法を埋め込む
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『私はこうして発想する』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163676104
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■目次■
はじめに
メソッド1 先入観を疑う
メソッド2 ネットワークから考える
メソッド3 ”他にはないもの”を目指す
メソッド4 歴史から教訓を引き出す
メソッド5 敵の立場で読む
メソッド6 討論する
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