2005年10月4日

『英語で仕事をする人の思考力と対人力』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312396

本日の一冊は、元グロービスのシニアマネジャーで、『ビジネススクールで身につける思考力と対人力』の著者、船川淳志さんが、英語でビジネスができる人になるための考え方とスキルをまとめた、注目の新刊です。

異文化コミュニケーションで有名なサンダーバードで学んだ理論と、外資の現場で得た経験をもとに、異文化コミュニケーションの要諦と実践方法を、わかりやすく説いています。

本編の途中で、具体的な会話事例や、ノキアの社長、ボッシュの社長などのインタビューが紹介され、多方面から異文化コミュニケーションについて考えられます。

とくにビジネスパーソンにとって役立ちそうなのは、「ちょっと待った」の動作をはじめ、英語ができなくても会話を自分のペースにもっていける小ワザ。

読んでいて思わず笑ってしまいましたが、英語コンプレックスを吹き飛ばすには、確かに大切なことだと思います。

人が人を評価する際のポイントは、結局コミュニケーション能力だったりします。

本書は、その意味で、できるビジネスパーソンにとって必須の考え方を示してくれた一冊と言えるかもしれません。
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■ 本日の赤ペンチェック
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ことばは生き物であって、スタティック(静的)に学ぶのではなく、ダイナミック(動的)な学び方が重要

発音よりも発言、文法よりも論法がモノを言う

英語圏の前提は「聞き上手は質問上手であり、確認上手」でもある。だから、話している途中でも質問をしてくる。ところが、日本人は親から「人の話は最後まで黙って聞きなさい」と教わっている。よって、途中で質問をしてくる外国人に対して「失礼だ」という結論に至ってしまう

グローバルビジネスで使われているのは、英語は英語でもわれわれのような、ノン・ネイティブスピーカーが話す「国際英語」

スキルアップのコツは、高密度体験と継続学習の組み合わせ

国、言語圏によってコンテンツを重視するのか、コンテクストを重視するのかの度合いが変わってくる

◆ロバート・カッツによるスキルの分類
1.テクニカルスキル
2.ヒューマンスキル
3.コンセプチュアルスキル

ビジネス環境の変化が、当事者意識を高め、個人の説明責任能力を発揮することを求めている

・決めつけは禁物
人間にはいったん、評価を決めると、その評価に即した情報を集めやすくなる傾向がある

◆グローバルチームの7つの成功要因
1.チーム目標を明確にする
2.戦略、制度、組織構造、ステークホルダーとの組織のすりあわせ
3.役割、責任の定義
4.対立のマネジメント
5.忌憚のない、かつ建設的なメンバー間のフィードバックによる相互学習
6.問題解決スキルと意思決定プロセスの共有
7.信頼感とコミットメントの醸成

スキルは習慣であって、才能やましてや「学歴」「属性」の問題ではない
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『英語で仕事をする人の思考力と対人力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312396
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■目次■
序章
1章 「英語ができる人」から「英語で仕事がデキル人」へ
2章 まず、英語のビジネス環境=グローバルビジネスを理解せよ
3章 ビジネススキルとしての英語をどう伸ばす
4章 世界標準、プロフェッショナルのマインドセットとは
5章 コミュニケーション・スキルを鍛える
6章 思考を鍛える
7章 グローバル・チームに貢献せよ
8章 グローバル・ビジネス・リーダーをめざして
むすび
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