2005年9月1日

『クリティカル・ワーカーの仕事力』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478312184

本日の一冊は、日本人には無理だと言われた大企業向けERPパッケージ・ソフトウェアの開発に成功し、急成長を遂げた、ワークスアプリケーションズの仕事術と人材育成の秘密を明かした一冊です。

著者は、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ネオテニーなどを経て、現在IT系ベンチャー企業への投資、育成支援を行っている、株式会社カスケードの赤堀広幸さん。

ワークスの急成長を支えた人材およびマネジメントを解説しながら、個人が自分の能力を最大限発揮するための仕事のやり方、そしてキャリア指南を展開しています。

5つの「ワークスウェイ」をはじめ、「クリティカル・ワーカー」になるための方法論や心構えが示されており、ビジネスパーソンにとっては日々の仕事を見直す、良いきっかけとなるでしょう。

若干、ワークスの宣伝色が強いのが気になりましたが、それを除けば、具体的な内容で、働く側、マネジメントする側双方にとって参考になります。

現在の仕事でくすぶっている方、さらなる飛躍を目指す方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆クリティカル・ワーカーの特徴
・一緒に仕事をしていてお互いにインスパイアされる
・相手の考えを認め合いながらも、決して相手の説明を鵜呑みにはしない
・すべての問題を本源的に考え、浅い考えが何一つない
・物事を正しく進めたいため、問題を放置したまま先に進めることができない
・思考がワープするため、(普通の人には)気まぐれに見える
・適当に手早く、前と同じ仕事を繰り返すことができない

問題を見過ごさない姿勢こそが、ブレークスルーのチャンスを見出し、それを実現させる最初の出発点

◆5つの「ワークスウェイ」
1.他責NG:あらゆる問題を、他者、環境、時間などの制約条件のせいにせず、自分の問題としてとらえる
2.なぜなぜ思考
3.コンティンジェンシー・プラン:あらかじめシナリオを考え尽くす
4.ブレークスルー思考
5.ヒューマンスキル

ブレークスルーを実現するためには、「いつ」を先に考える習慣を持っておくことが必要だ。時間をはっきりとイメージすると、具体的な打ち手のアイデアがどんどん湧いてくるからだ

クリティカル・ワーカーはブレークスルーにチャレンジする際に、まずは現実を無視して考える。現実を見て「できない理由」を考える前に、自分の頭の中で「理想」を考えるのだ

ひたすら自分の頭だけを使って考えていると、他者を巻き込むことを忘れてしまうという弊害を招いてしまう危険がある

納得で人を動かすには、動かしたい相手のことを理解する必要がある

最も優秀な人材に、成長にとって無駄な時間を一切過ごさせない他者を巻き込んで大きな仕事を実現するためには、個々人のスパイ
クを掛け算して大きな仕事をつくれる「一流のプロデューサー」になる必要がある
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『クリティカル・ワーカーの仕事力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478312184
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■目次■
目次
はじめに―「100人に1人しかできない仕事」をする
1章:クリティカル・ワーカーという人材像
2章:自分たちにしかできない仕事
3章:クリティカル・ワークの実際
4章:ブルークスルーの方法論
5章:クリティカル・ワーカーを目指す者への指針
6章:クリティカル・ワーカーを興奮させ続ける
解説:「クリティカル・ワーカー」という選択─ヘッドハンターの視点から
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