2005年5月6日

『第8の習慣』

http://tinyurl.com/8uksq

本日の一冊は、今春もっとも注目のビジネス書。スティーブン・R・コヴィー博士による大ベストセラー『7つの習慣』の続編です。

※参考:『7つの習慣』
http://tinyurl.com/6t7sc

『7つの習慣』が、ビジネスにおいて効果を発揮する方法を指南したのに対して、今回の『第8の習慣』が問題とするのは、より全人的な成功を実現し、「偉大」になるための習慣。

単なる個人としての成功だけでなく、リーダーとして、自分の内なる声を発見し、部下に対してもその価値や潜在能力に気づかせ、導くことの重要性を説いています。

著者によれば、人がついていくリーダーシップは、自己よりも奉仕を優先するときにはじめて可能になります。まさに、ドラッカーが『経営者の条件』で述べている、貢献にフォーカスすることの重要性が、ここで再び確認されるのです。

中盤は『7つの習慣』の復習や、リーダーシップに関する既存の考え方の延長ですが、最近の成功本に欠如している、人間性の部分や心のあり方に言及した、大変興味深い一冊です。

知識やスキルを超えた、人間的成功とは何か。本書を読めば、その答えが少しわかる気がします。

久々に、読み応えのある一冊でした。
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■ 本日のワンポイント赤ペンチェック
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新しい時代に私たちに求められるものは何かといえば、それは偉大さである。別の言い方をすれば、情熱を持って実行すること、課題を達成すること、そして大いなる貢献が求められている

私たちは価値観に基づいて行動するが、その結果を左右するのは価値観ではなく原則

私たちは自分自身の選択の産物なのである

◆リーダーシップの4つの役割
1.模範になる 2.方向性を示す 3.組織を整える 4.エンパワーメントを進める

信頼性は人格と能力から来るものだ。人格と能力を強化することによってもたらされるのが知恵と判断力――優れていて、永続する業績であり信頼の基礎である

◆リーダーシップの役割
共通のビジョン、価値観、戦略的優先事項の三つにおいて方向性を示す

◆謙虚なサーバント・リーダーがすべき質問
1.どんな進み具合か?
2.何を学んでいるか?
3.目標は何か?
4.自分にはどのような手助けができるか?
5.自分は助言者として役立っているか?

◆第8の習慣
自分自身のボイスを発見し、それぞれのボイスを発見するよう人を奮起させること

自己よりも奉仕を優先するときにはじめて、人がついて行きたくなるようなリーダーシップが可能となる
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『第8の習慣』
http://tinyurl.com/8uksq
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■目次■
第一章 苦痛に満ちた現状
第二章 問題を理解する
第三章 問題解決への道
第四章 ボイス(内面の声)を発見する
第五章 ボイス(内面の声)を表現する
第六章 自分のボイスを発見するよう人を奮起させる
第七章 影響力を発揮するボイス
第八章 信頼性を発揮するボイス
第九章 信頼を築くボイスと信頼がもたらすスピード
第十章 ボイスの融合
第十一章 一つのボイス
第十二章 実行のためのボイスとステップ
第十三章 エンパワーするボイス
第十四章 第8の習慣とスイート・スポット
第十五章 自分のボイスを賢明に生かし、人々に奉仕する
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