2005年5月17日

『ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則』

http://tinyurl.com/7pkg4

本日の一冊は、読者数2万5千人を誇るメールマガジン「小が大に勝つ弱者逆転★ランチェスター戦略★」の発行人である著者が、ランチェスター戦略の要諦をまとめた一冊です。

歴史上の戦いの事例や、実際の企業の事例をもとに、弱者が強者に勝つための考え方と、具体的な方法論について述べています。

本書で述べられているのは、プチ成功事例と戦術のみにフォーカスした、メルマガにありがちな内容ではなく、ビジネスで勝つための原理原則です。

事例に関しても、東急田園都市線の溝の口・梶ヶ谷で圧倒的シェアを誇るガイアフィールド、ガムテープ市場No.1のニトムズ、動物園のお土産で売上トップクラスにのし上がったゴリラの鼻くそなど、巷にあふれている事例とはちょっと違う、ユニークなものが取り上げられています。

戦国時代好きの著者のテイストには賛否両論あると思いますが、全体的には、文章も読みやすく、うまくまとめられています。

ランチェスター戦略を一から学びたい人には、おすすめの一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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ナポレオン=全体としては少数であっても、相手よりも兵力数が多くなる局面をつくった

「局所優勢主義」こそ、弱者逆転のグランドルール
弱者は、万人受けを狙ってはならない

戦略とは、目標達成のためのシナリオと資源の最適配分
戦術とは、戦略シナリオ実行の手段

ランチェスター第1法則:戦闘力=武器効率×兵力数
(1対1の戦い、単発兵器、局地戦、接近戦に適用)

ランチェスター第2法則:戦闘力=武器効率×兵力数の2乗
(集団対集団の戦い、近代兵器、広域戦、遠隔戦に適用)

大は第2法則で戦うべきで、小は第1法則で戦うべき

3:1の法則=3対1で戦えば必ず勝てる

◆ランチェスター戦略の結論ともいえるグランドルール
1.No.1主義=部分のダントツ1位を目指すこと
2.一点集中主義=儲けたかったら戦線を縮小せよ(商品、地域、客層)
3.「足下の敵」攻撃の原則=シェア1ランク下の企業を攻撃目標に

強者の戦略「ミート戦略」=模倣して弱者の差別化商品にぶつける

ランチェスターの価格の差別化とは、強者とは違った価格帯で戦うこと

弱者が重視すべき直販とは「自ら売り切る力」を持つこと

◆弱者と強者のランチェスター5大戦法
・弱者:「局地戦」「一騎打ち戦」「接近戦」「一点集中主義」「陽動戦」
・強者:「広域戦」「確率戦」「遠隔戦」「物量戦」「誘導戦」

弱者・強者の区別なく、情報発信力の強いものが勝つ時代

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」(ビスマルク)
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『ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則』
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■目次■
プロローグ 勝ちに飢えているあなたに
第1章 今、甦る常勝の「ランチェスター法則」
第2章 ビジネス下克上時代の勢力図「占拠率のサイエンス」
第3章 戦略の奥義「ランチェスター3つのグランドルール」
第4章 弱者逆転の極意「弱者の戦略vs強者の戦略」
第5章 勝利のロードマップ「ランチェスター戦略の実戦体系」
第6章 ランチェスターで斬る!「弱者逆転企業の実例」
エピローグ ”本物”の勝利を得るために
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