2005年3月8日

『経営コンサルティング 第4版』

http://tinyurl.com/69y4n

本日の一冊は、世界中のビジネススクールやコンサルティングファームで採用されている、経営コンサルタントのバイブルです。

コンサルタントとしての心構えから、実務上の手順、問題解決のためのヒント、そしてクライアントを獲得するためのマーケティングまで、幅広いトピックに言及しています。

既に第4版を数えていることからもわかるように、内容は普遍的で、かつ体系的です。

クライアントの問題を解決するために、コンサルタントは何をすればいいのか。そしてその成果をどうはかればいいのか。経営コンサルティングにありがちな問題は、およそすべてカバーされています。

500ページ弱におよぶ大著であり、すべてを網羅することは不可能ですが、いくつか気になったポイントをピックアップしてみます。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆ブレークスルー思考:問題とその解決策についての7つの考え方
1.<独自性の原則>
  問題はそれぞれユニークで、特性に応じたアプローチが必要
2.<目的の原則>
  拡大する目的へ集中することで非本質的な側面をそぎ取る
3.<次々回解決策の原則>
  理想的な目標解決策から逆作業をすることで解決策の効果を高める
4.<システムの原則>
  それぞれの問題はより大きな問題体系の一部であり、1つの問
  題の解決は必ず別の問題を生む
5.<情報収集限定化の原則>
  過度のデータ収集は卓越した代替案を発見する上で妨げとなる
6.<対人設計の原則>
  解決策を遂行・活用する人は上記5原則に関与させる
  他の人々に対しては、解決策は重要な細目だけに限定する
7.改善時刻表の原則
  継続的変革プログラムを解決策に組み込んで、進捗管理を行う

◆コンサルティング・プロセスの諸段階
1.エントリー(予備的な問題診断、アサインメント・プラン立案など)
2.診断(目的・問題の分析、実態調査・分析・総合、フィードバック)
3.実施計画立案(解決策の案出、代替案の評価、提案、実施計画立案)
4.実施(実施の助力、提案の調整、訓練)
5.終了(評価、最終報告書、フォローアップの計画)

経営コンサルティングにおいては、文化への気配りが、コンサルタントの依頼対象となった特定の技術的問題に対する配慮と同等の重要性を持っている。

◆コンサルティングのマーケティング:7つの基本原則
1.クライアントのニーズや欲求をすべてのマーケティングにおいてフォーカスすべきポイントとして考えること
2.クライアントそれぞれがユニークであることを踏まえておくこと
3.自分自身を詐称しないこと
4.売り込み過ぎないこと
5.他のコンサルタントを中傷しないこと
6.プロフェッショナル・サービスのマーケティングであることを忘れないこと
7.マーケティングでも実施でも等しく高い成果を目指すこと
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コンサルタントに求められる思考法や分析手法など、さまざまな情報を扱っており、まさにバイブルと呼ぶに値する一冊です。

というわけで、本日の一冊は、

『経営コンサルティング 第4版』
http://tinyurl.com/69y4n

です。これからコンサルタントを目指す方、コンサルティングサービスの体系を整えたい方、そして自分を磨きたい現役コンサルタントに、ぜひおすすめしたい一冊です。

■目次■
第1章 経営コンサルティングの性格と目的
第2章 コンサルティング産業
第3章 コンサルティング・サービスの特質
第4章 エントリー
第5章 診断
第6章 実行計画立案(アクション・プランニング)
第7章 導入
第8章 終了
第9章 経営戦略全般にかかわるコンサルティング
第10章 専門分野別のコンサルティング
第11章 コンサルティングのマーケティング
第12章 費用と報酬
第13章 コンサルティングにおけるキャリア開発
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