2004年10月11日

『3秒でお客をつかむ、ホームページの作り方』

http://tinyurl.com/6t8xn

本日の一冊は、キャッチフレーズ・マーケターと称して、フリーでウェブサイトや広告、パンフレットなどの制作を手掛ける著者による、売れるホームページの作り方です。

決してウェブの技術について説明した本ではなく、キャッチフレーズに軸を置き、ウェブサイトで「売る」ための秘訣や視点を提供した点が、最大の特長です。

コピーライターとして15年間、有名クライアントのお世話をしてきた、というだけあって、その主張は、ウェブマーケティングの「基本」を的確に押さえています。

では、その「基本」とは一体何なのか。さっそく要点を見てみましょう。
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 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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死にそうな努力をして、アクセスを増やしても、ほとんどの場合、売り上げにはつながってこない。

とにかく「人のココロをつかむ」のである。そして、つかんで、つかんでつかみ続ければ、「あーら、売れた!」という状態が起きてしまうのである。

写真というのは、見た目のインパクトがあるが、つかみ力という点では、文字よりも弱い。なぜなら、人間の脳は、いろいろな情報をいろいろな形で取り込むが、意識の上では、すべて言葉に置き換えられて処理されて「わかる」という状態になるからだ。

ホームページで、人のココロをつかむには、目立つ場所に、がっちりとつかむ文字=キャッチフレーズを置くべきなのだ。

人のココロを強くつかむというのは、実は「カッコよくない」ものなのである。

初めて、あなたのホームページに来た人は、3秒以内に自分に必要なページがどうかを判断する。つまり、3秒以内に興味を持ってもらわないと、お客は逃げていくのである。

あれもこれもと。優先順位をつけることなく、たくさんの情報を詰め込んでも、お客はつかめない。

一番最初に目にする箇所は、人によって違わないようにする。100人来たら、100人が必ず目にするような工夫をする。

売れやすいもの=買いやすいものや旬のものを、一番にする。これが優先順位を決める基本である。

お客の期待に応えるキャッチフレーズでがっちりと心をつかみ、クリックするごとに期待感を高めていくような仕掛けをつくってあげれば、お客をつかむのはとても簡単なことなのである。

キャッチフレーズは、お客に「買う理由を教えてあげる」ためにあるのである。

これからの商売は、目の前に見えている需要に対して、モノを供給していくような商売のやり方では、絶対にやっていけないのである。

買う理由というのは、「なぜ」である。お客に「なぜ」その商品を買うか教えてあげるのだ。

お客の数だけ「なぜ」を考えるのは、はっきり言って不可能である。だったらどうするか。いちばん買ってくれる数が多そうなお客の「なぜ」を考えるのである。

「誰に」を考えるときには、数字や職業や性別などのいわゆるわかりやすい属性ではなく、そういう一見漠然とした「誰に」のほうがいい。

自信を持って薦められる商品がある場合は、思い切ってプロダクトアウトしてしまうのが正解だ。

がらっと頭を切り替えて、いっそのこと、商品のことにあまり詳しくない人をターゲットにするという手がある。

「今、モノをヒットさせるには理由が100個あればいい。要するに、1個の理由でたくさんの人がモノを買う時代ではない。100個の理由をつくれば、それが結果的に大ヒットになる。そういうやり方を僕はやっているんですよ」(秋元康の言葉)

何を言いたいかを絞り込み、読んだ人がピンとくるように具体的に指示することが大切なのだ。

つかみの部分では、効能と数字をストレートに出す。そして、その根拠をサブキャッチで説明してあげる。

これまでの、インターネットマーケティングは、あまりに人の感情を無視している。そして、インターネットでも、感情をもっと伝え、人のココロを動かすのは、コトバなのである。
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著者の主張から学べることは、経営者・マーケターは、決してお客様、そして自分に甘えてはいけない、ということです。

著者が繰り返し述べているように、インターネットのお客様は移り気な存在です。世の中にモノはあふれており、競合へはワンクリックでつながることができます。

だからこそ、甘えは許されないのです。本当のお客様の心を「つかむ」ことができなければ、買ってもらえない。だからこそ、本書の教えが役立つのだと思います。

というわけで、本日の一冊は、

『3秒でお客をつかむ、ホームページの作り方』
http://tinyurl.com/6t8xn

です。行間空きまくりで、サラリと読めますが、内容はなかなか興味深いです。インターネットマーケティングに携わる方、文章でメシをくわなければならない方は、ぜひ読んでみてください。

目次

第1章 お客がつかめるホームページ、つかめないホームページ
第2章 3秒でお客をつかむホームページの考え方
第3章 3秒でお客をつかむキャッチフレーズの作り方
第4章 キャッチフレーズの落とし穴
第5章 今日から使える! お客をつかむ速効テクニック10
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