【超一流の条件は?】
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本日の一冊は、ハーバード大学を卒業後、マッキンゼーの経営コンサルタントを経て、公立中学校の数学の教員になり、2013年にはマッカーサー賞(別名「天才賞」)を受賞したという異色の経歴の持ち主、アンジェラ・ダックワースさんによる一冊。
ダックワース氏は、「グリット」(やり抜く力)研究の第一人者で、その研究は、学術誌のほか、「ニューヨーク・タイムズ」「フォーブス」「タイム」など一般紙誌でも広く採り上げられているようです。
本書は、その長年の研究成果をまとめたもので、発売直後から「ニューヨーク・タイムズ」のベストセラー上位にランクイン。「CBSニュース」をはじめTV等でも大きく報じられたそうです。
で、その気になる内容ですが…。
まず、冒頭の著者自身のエピソードに引き込まれました。
そのまま引用してみましょう。
<「おまえは天才じゃない」と親に言われ続けて育った少女が、おとなになって「天才賞」を受賞するとは。しかも受賞の理由は、人生でなにを成し遂げられるかは、「生まれ持った才能」よりも、「情熱」と「粘り強さ」によって決まる可能性が高い、と突きとめたことなのだ>
(中略)
<それでもまだ父が聞いていたら、最後にこうつけ加えよう。「お父さん、長い目で見れば才能よりも重要なのは、グリット(やり抜く力)なのよ」>
内容的には、これまでの天才研究の総集編のような形で、既知のものが多かったのですが、教育や採用に関心のある方なら、読んでおいて損はないと思います。
さっそく、いくつかポイントをチェックしてみましょう。
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そもそも彼らは、自分の目指している大きな目標に、簡単にたどり着けるとは思っていなかった。いつまでたっても、「自分などまだまだだ」と思っていた。まさに自己満足とは正反対だった。しかしそのじつ、彼らは満足しない自分に満足していた
第一に、このような模範となる人たちは、並外れて粘り強く、努力家だった。第二に、自分がなにを求めているのかをよく理解していた。決意だけでなく、方向性も定まっていたということだ
営業職の場合は、職務経験がもとを言うらしく、経験者のほうが未経験者よりも離職率が低かった
SATのスコアが高い学生たちは、ほかの学生たちにくらべて平均的に「やり抜く力」が弱かった
ひたすら「同じこと」を考え続ける
「才能」に目を奪われてしまうと、同じかそれ以上に重要なもの、すなわち「努力」に目が行かなくなる
「人生で成功する秘訣の80%は、めげずに顔を出すこと」(ウディ・アレン)
若手を指導する立場になったマンコフは、漫画家志望者には「作品は10単位で持ち込むように」とアドバイスをしている。「漫画も人生もそうだけど、9割がたはうまく行かないからね」
ひとりが賢くなると、まわりも賢くなっていく
調査でもっとも「やり抜く力」が強かったのは、65歳以上の人びとであることがわかる。いっぽう「やり抜く力」がもっとも弱かったのは、20代の人びとだった
エキスパートは「ニュアンス」に興味を覚える
「意図的な練習」をしなければ上達しない
鉄人は必ず「他者」を目的にする
「1年以上継続」「進歩」をした人が成功する
「偉大な選手」になるには「偉大なチーム」に入るしかない
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出版講座を通じて数多くの成功者を見ていますが、上手くいく人とそうでない人の違いは、まさにこの「やり抜く力」にあると断言できます。
本書は、どうすればその「やり抜く力」を高めることができるのか、重要なヒントを示しています。
ぜひチェックしてみてください。
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『GRIT やり抜く力』アンジェラ・ダックワース・著 ダイヤモンド社
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◆目次◆
PART1 「やり抜く力(グリット)」とは何か? なぜそれが重要なのか?
第1章 「やり抜く力」の秘密
第2章 「才能」では成功できない
第3章 努力と才能の「達成の方程式」
第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?
第5章 「やり抜く力」は伸ばせる
PART2 「やり抜く力」を内側から伸ばす
第6章 「興味」を結びつける
第7章 成功する「練習」の法則
第8章 「目的」を見出す
第9章 この「希望」が背中を押す
PART3 「やり抜く力」を外側から伸ばす
第10章 「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法
第11章 「課外活動」を絶対にすべし
第12章 まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう
第13章 最後に
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