【文章術。書き出しの上達法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534060165
コピーライティングを学び始めた頃、ジョセフ・シュガーマンの『10倍売る人の文章術』という本を読みました。
※参考:『10倍売る人の文章術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569649378
いろんなノウハウが書いているのですが、なかでも一番刺さったのは、以下の言葉でした。
<第一センテンスの唯一の目的は、読者に第二センテンスを読ませることである>
文章には、絶対の法則があります。
それは、最初を読んでもらえなければ、後も読んでもらえない、ということ。
だからこそ、文章では「つかみ」が大事なのです。
本日ご紹介する一冊は、文章の肝である「つかみ」に特化し、そのノウハウをまとめた文章本。
著者は、『週刊東洋経済』『東洋経済オンライン』『NewsPicks』などの執筆を手掛ける、ライター/編集者の杉山直隆さんです。
書籍やオンライン記事をサンプルに、具体例を読みながら「つかみ」を学べるのがポイントで、内容は実践的です。
サンプルとして採用されているのは、『思考の整理学』の外山滋比古さん、『嫌われる勇気』の古賀史健さん、『人生がときめく片づけの魔法』の近藤麻理恵さん、『80歳の壁』の和田秀樹さんなどの文章。
オンラインで活躍する、新進気鋭のライターさんの文章も掲載されており、まさに今の時代に合った文章本です。
書籍の文章だと硬すぎて、という方にも、参考にしやすい例が示されていると思います。
いろんなテクニックが紹介されていますが、なかでも注目したいのは、122ページ以降に書かれた14のアクセント手法。
・セリフからはじめる
・「問い」にする
・データを加える
・常識や先入観を否定する
・「なじみのない言葉」を使う
などの手法は、ぜひ参考にしたいところです。
書く仕事がしたい、書くことで集客したい、という方には、ぜひ一読をおすすめします。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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もっと話し方がうまければ人生うまくいくのに……。そう思ったことはありませんか。(『人は話し方が9割』)
この本は、「一度片づけたら、絶対に元に戻らない方法」を書いた本です。(『人生がときめく片づけの魔法』)
男性は9年間、女性は12年間ーー。
この年数が何を示すかわかりますか?(『80歳の壁』)
わたしには、友だちがいなかった。世のなかにいろんな情あれど、友情は特にすばらしい。(岸田奈美さんのnote)
好きな人のために料理をするのが異常に好きなときがあった。(川代紗生さんのブログ)
「つかめるつかみ」
・最初の数行だけで、何らかの期待を持つことができ、続きが読みたくなる
・全部読んだときに、「期待に応える文章だった」と感じられる
つかみに求められる3つの「期待」
(1)問題を解決したい
(2)知的好奇心を満たしたい
(3)心の栄養を得たい
知的好奇心を満たす内容
・自分が以前から興味を持っている分野で、知らなかったこと
・これまで気に留めていなかったけど、面白そうだと気づいたこと
・ずっと疑問に思っていたこと
・謎に包まれていること
・怖くて近づけないなど、のぞき見したいこと
「印象的な情景・シーン」も、文中に埋もれやすい最もおいしいネタの1つです。もし文中にあるようなら、「つかみ」に持ってくることを検討してみましょう
今週末の日曜日、私はユニクロで泣く。
(しまだあやさんのエッセイ)
セリフからはじめる
「問い」にする
データを加える
常識や先入観を否定する
「なじみのない言葉」を使う
ナレーションを入れる
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土井が、書き出しに関する名著だと勝手に思っている、辰濃和男さんの『文章のみがき方』と併せて、ぜひ読んでみてください。
※参考:『文章のみがき方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004310954
きっと明日から文章が変わるはずです。
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『文章はつかみで9割決まる』杉山直隆・著 日本実業出版社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534060165
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◆目次◆
はじめに
第1章 文章は書き出しがつまらなかったら、その先を読んでもらえない
第2章 「つかめるつかみ」と「つかめないつかみ」は何が違う?
第3章 「つかみ」はネタの料理しだいでうまくなる
第4章 「つかみ」を書くための5つのステップ
おわりに
参考文献
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