2022年10月26日

『最後に勝つ負け方を知っておけ。』 アントニオ猪木・著 vol.6107

【アントニオ猪木の人生訓】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413298063

本日ご紹介する一冊は、2022年10月1日に亡くなった、アントニオ猪木さんによる人生訓。

アントニオ猪木が47歳の時に書いた本で、人生後半戦に向かう著者の本音や心構えがよく書かれています。

文庫化にあたり、棚橋弘至さんが序文を書いていますが、これも含め、良い人生訓に仕上がっています。

アントニオ猪木さんといえば、若い頃のプロレスでの活躍はもちろんですが、政治家への転身、事業による借金、離婚など、波乱万丈の人生を送ったことでも知られています。

そんな波乱万丈の人生のなかで、著者が何を考え、どう困難に立ち向かっていったのか、本書を読めば、その詳細がよくわかると思います。

著者が事業を営んで数十億円の借金を負ったせいか、心構えはビジネスにも通じるものがあると思います。

青春文庫は、岡本太郎の『自分の中に毒を持て』はじめ、良い自己啓発書が多いですね。

※参考:『自分の中に毒を持て』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413096843

アントニオ猪木ファンの方は、秘められたエピソードを、そうでない方は、味のある人生訓を楽しめる一冊だと思います。

「負けてなおマウントを取る」と、棚橋弘至氏が評しているように、自己正当化の弁も多分にありますが、そこも含めて著者らしくて面白い。

本文のなかから、さっそく気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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猪木さんは「環状線理論」を提唱していました。環状線の中のコアなファンだけでなく、その外側にいる人たちを引き込むことがプロレスを盛り上げるには必要だという集客理論で、だからこそ異種格闘技戦や旧ソ連のアマレス選手らをリングに上げるなど、常人には思いもつかないことをどんどん仕掛けていったのでしょう(棚橋弘至)

みんなが反対することほど、それが実現した時の実りは大きい。苦労はあるだろうけど、十分に報われる。それが史上で初めて、誰も手掛けたことがないことならなおさら。たとえ金は儲からなくてもいい。月面着陸第一号と同じなんだ

プロレスも交渉も“受け身”が取れると簡単には負けない

世界の一流レスラーというのは、みんな必殺技、強さのほかに、観客を魅せるものを持っていた。メインイベンターを張れるのは、そうした“華”を持った選手ばかりだ

五〇%の可能性で突っ走るということには、ある程度の“開き直り”も必要だろう。それは、恥をかくことに慣れ、恥をかくことを恐れないことだ

偉い人と話す時ほど自分の信念を貫け

この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。

自信などというものはできるだけ早く、いったん失くしてしまったほうがいい。そうすれば、もっとより多くの勉強と体験を積む機会が増える。結果として勝利者になれるのではないだろうか

ある先輩にこう忠告された。「猪木よ、絶対に逃げるな。逃げちゃダメだ。金を借りたら、その人のところにひんぱんに顔を出せ!」

「下座の心」を単純明快に表す方法が、“挨拶”なんだ

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追悼の意味で、軽く手に取った本でしたが、期待以上に面白い内容でした。

こんな生き方をしたいとは思いませんが(笑)、読者の心に火をつけてくれる一冊だと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『最後に勝つ負け方を知っておけ。』
アントニオ猪木・著 青春出版社

<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆

文庫化に寄せてーー負けてなおマウントを取るアントニオ猪木の恐ろしさ! 棚橋弘至
1章 本当に強い人間は“負け方”がうまい
2章 “心の貧乏人”になるな
3章 苦しい時ほど、かしこく開き直れ
4章 「下座の心」を持てば、人生ラクになる
5章 最後まで自分を裏切らない生き方

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