2022年5月12日

『先の先を読む思考法』藤野英人・著 vol.5994

【プロ投資家はこうしてチャンスを手に入れる】
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本日ご紹介する一冊は、成長銘柄を見極める目に定評のある、ひふみシリーズ最高投資責任者、藤野英人さんによる、先を読むための思考法。

稀代の投資家に『先の先を読む思考法』というタイトルで書かせた時点で成功だと思いますが、中身もじつに面白い。

「未来を予言する」といった大げさな話ではなく、未来の萌芽をつかむための観察法、視点がわかって、じつに勉強になりました。

・1日の5%は他人になったつもりで考える
・好きなことをやっている集団の方が勝ちやすい
・快・不快への想像力が高いほど「先の先」が見える

最初は、勝間和代さんの言葉で言うところの、いわゆる「与太話系」の本かと思っていましたが、しっかり投資銘柄選定のヒントになっているあたりが、藤野さんらしいなと思いました。

著者お得意の、伸びる会社、ダメ会社を見極める視点なども散りばめられており、投資家はぜひ読んでおくといいでしょう。

また本書では、投資で大金持ちになったり、自社を不本意ながら売却したり、さまざまな経験をしてきた著者自身の人生も語られており、これから先、どうやって生きていくのが幸せなのか、そのヒントも得られる内容になっています。

なかでも、上場企業の創業者一族に生まれた方から著者が言われた言葉が印象的でした。

<私は、藤野さんのことがずっとうらやましくて仕方なかった>
<私は自分がなにも持っていないと思っていましたが、見方を変えれば、私はなにも持っていないだけ自由だったのです>

40代、50代の方には特に刺さる内容ではないでしょうか。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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“先の先”を読むことができれば、かなりの成功が約束される

大切なのは、そういった「見えない未来」を見ようとするのではなく、目の前で少しずつ起きている小さな変化を捉えること

未来がどのような社会であり、そこに向かって成長するのがどのような企業なのかを読むことができれば、長期投資で資産を大きく増やせる

PERは金利や為替、市況などの外部要因やその銘柄の人気によって大きく変わります。一方、EPSは企業の情熱や工夫、頑張りによって決まるもの。そして、株価というのは短期的には外部要因や人気などに左右されるものの、中長期で見ればEPSにほとんど連動する

おすすめなのは、本屋さんに毎日通って並んでいる本をチェックすることです。「主婦の私でもできた100万円を1億円にする株式投資」「自動投資でラクラク稼ぐ」といったタイトルの本がズラッと並んでいるときは、株を買わない方がよいでしょう。そのような本が姿を消し、「ヒーリングのすすめ」「自分を許す生き方」といったテーマの本が並び始めたら、それはだいたい「株の買い時」です

1日の5%は他人になったつもりで考える

儲かって利益を伸ばす企業というのは、多くのお客さまから「好き」を集めている会社

快・不快への想像力が高いほど「先の先」が見える

成長する企業は「なぜ」を考え続ける

これからはウェルビーイングを追求する企業が成長する

先の先を読んでも、行動を変えなければ意味はない

あなたは素敵な次善の策を持っていますか?

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雑談を読む感じでリラックスして読める本なので、スキマ時間を活用して、ぜひ読むことをおすすめします。

どうすればお金持ちになれるのかから、お金を持ったからこそ見える世界、手放したからこそ見える世界までが書かれた、興味深い人生訓でもあります。

ぜひ、読んでみてください。

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『先の先を読む思考法』藤野英人・著 クロスメディア・パブリッシング

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◆目次◆

はじめに
第1章 「先の先」を読むために「今」を知る
第2章 「思考」を広げて先の先を読む
第3章 先の先を読むための「材料」の集め方
第4章 今この時代に「伸びる会社」の共通点
第5章 先の先に見えてきた「未来のかたち」
第6章 先を読むことと同じぐらい大切なこと
おわりに

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