2022年5月16日

『会計の用語図鑑』石川和男・著 vol.5996

【これでバッチリ】
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本日ご紹介する一冊は、現役の税理士であり建設会社の総務経理担当、また人気簿記講師でもある石川和男さんが、理解しにくい会計用語や概念をまとめて解説した一冊。

「財務会計」と「管理会計」の違いや、「流動負債」と「固定負債」の違い、「営業収益」と「営業外収益」の違い、「前払金」と「前払費用」の違い、「消耗品」と「消耗品費」の違い、「単独決算」と「連結決算」の違い、「取得価額」と「取得原価」の違いなど、知っている人には常識だけれど、知らない人には理解しづらい会計用語の微妙な違いが、わかりやすく説明されています。

財務分析では、企業の安全性や収益性、生産性、成長性を見るわけですが、数字を理解するためには、そもそもの概念を正しく知る必要があります。

本書では、その概念を丁寧に解説した上、企業分析に役立つ指標の見方についても解説がなされています。

図を用いてわかりやすく解説されているため、他の本ではわからなかったという方でも、きっと理解できるに違いありません。

ビジネスパーソンたるもの、どこかの段階できちんと会計を学んでおくべきだと思いますが、基礎の基礎から学びたい人、入門書を買ってはみたが用語の意味がイマイチ理解できないという人に、本書はおすすめの一冊です。

土井のYouTubeコンテンツ「一度覚えたら忘れない損益計算書の読み方」が出てきたのには驚きましたが(笑)、全体的によくまとめられていると思います。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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貸借対照表は、資金の調達源泉と運用状態を明らかにしています。資金をどこから集めてきたのか? そのことを「調達源泉」といい大きく分けて2種類あります。自分で集めてきた資金である自己資本。それでは足りないので金融機関などから集めてきた他人資本。自己資本が純資産、他人資本が負債です。集めてきた資金をどのように使うのか? そのことを「運用状態」といい資産によって明らかにされます

流動資産は、カネ・モノ・ケンリのなかで、現金もしくは1年以内に現金にすることが可能な資産をいいます

1年以内に満期を迎える定期預金は流動資産ですが、1年を超える定期預金は流動資産には含まれません

流動負債とは1年以内に支払う義務がある負債

営業外収益とは、本業以外で得た毎期経常的に発生する収益

簿記上の現金は、通貨(紙幣と硬貨)のほかに、通貨代用証券が加わります。通貨代用証券は5種類あり、文字通り通貨の代わりに用いられる証券です。
1.配当金領収書
2.他人振出しの小切手
3.送金小切手
4.期日の到来した公社債の利札
5.郵便為替証書

買掛金とは本業(仕入)に関連して発生した債務

未払金とは本業以外に関連して発生した債務

前払金とは、一時的なサービスを受けるときに先に支払うお金

前払費用とは、継続的なサービスを受けるときに先に支払うお金

消耗品とは、取得原価が10万円未満もしくは耐用年数が1年未満のもの

備品とは、取得原価が10万円以上で耐用年数が1年以上のもの

取得価額とは、購入した資産の金額に手数料等の付随費用を加えた金額

取得原価とは、当期中の取得価額の合計で貸借対照表に載せる金額

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いままで理解が曖昧だった会計の基礎知識が明確になり、読んでみて本当に良かったと思いました。

稲盛和夫さんが、「会計がわからんで経営ができるか」といった話は有名ですが、経営において、数字が理解できていないと見えない部分があるのもまた真実だと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『会計の用語図鑑』石川和男・著 KADOKAWA

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◆目次◆

CHAPTER1 会計の全体像が分かってない!
CHAPTER2 財務諸表の仕組みが分かってない!
CHAPTER3 勘定科目が分かってない!
CHAPTER4 決算業務が分かってない!
CHAPTER5 会計の実務が分かってない!
CHAPTER6 分析の仕方が分かってない!
CHAPTER7 企業会計原則が分かってない!

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