2022年1月12日

『絆徳経営のすゝめ』清水康一朗・著 vol.5916

【セミナーズ代表による経営論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4910017208

本日ご紹介する一冊は、日本最大級のビジネスセミナー情報サイト「セミナーズ」を運営するラーニングエッジの代表取締役社長、清水康一朗氏による経営論。

日立、日産自動車、日本テレビ、日本水産、日本ビクターなど、1万社以上の創業発展に貢献した伝説の経営者、鮎川義介氏に私淑する著者が、その経営のエッセンスを学び、現代の経営論としてまとめた一冊です。

著者いわく、<いま求められるのは「理念」と「経済合理性」を両立した会社経営>。本書ではこれを「絆徳経営」(=ばんとくけいえい)と呼び、その実践のポイントを、<お客さま、社員、社会の三方に対してよいことを実践し、絆を結ぶ>こととしています。

ここまでなら従来日本で言われてきた三方良しと変わりませんが、本書ではこれに加え、絆を生むための「5Kマーケティング」を紹介。事例も紹介しながら、SNS時代に中小企業が目指す方向性を明確化しています。

お客さま、社員、社会との分断を生み出す「7つの罠」、絆が強まるSNSの使い方、絆徳経営流の「教育の組織化モデル」は、特に勉強になりました。

購入者限定特典として、巻末に以下のようなプレゼント動画のQRコードも付いており、お得な一冊だと思います。

購入者限定プレゼントの詳細
1.著者が本書を解説する動画(4点セット)
(1)絆徳経営について
(2)7つの罠
(3)5Kマーケティング
(4)「絆徳の人事」5つの主要実務
2.社長の教養(特別収録音声)
3.5ステップマーケティング(2022年度版・PDF版)
4.日産グローバル取締役徳山暉純先生との対談動画

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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中小企業経営者の悩みといえば、以前は「モノが売れない」「資金繰りが苦しい」といった内容が中心でした。(中略)ところが近年は、「教科書どおりにマーケティングをやっても売れない」「いい人が採れない、後継者が育たない」「よい商品を提供しているのにリピーターがつかない」というように、努力しても効果が出ないと訴える経営者が増えている

これからの最強の資産は「絆」である

お客様はベネフィットではなく「世界観」で判断している

リピート客がつかないのは、「顧客」との絆が分断されているからーー。社員がすぐ辞めてしまったり、幹部が育たないのは、「社員」との絆が分断されているからーー。SNSのフォロワーが増えないのは、「社会」との絆が分断されているからーー

現代の日本では、フォロワーの多寡が信用度をはかる基準になっています。ほんの数年前なら、都内の一等地にオフィスを構える会社や、会社案内のパンフレットが豪華な会社ほど信用される傾向にありましたが、今ではそれよりもSNSのフォロワー数のほうがはるかに重視されるのです。さらに言えば、現代ではその信用=積極性がフォロワー数が「富」の増加に直結します。なぜなら、現代の富とはデジタルデータにほかならないからです(中略)では、そのデジタルデータは何で増えるかといえば、絆で増えるのです

相手によいことをすれば、ずっと一緒にいられる

お客さまによいことをして喜んでもらえるようになると、社員も働きやすくなります

自分が受けた「心の傷」にばかりこだわっていると、大切な絆を失ってしまう

部分だけではなく全体も選べる人が多くなればなるほど、組織全体の絆は強くなっていきます

これからの時代のマーケティングにおいては、相手が求める「企画」を立て、「きっかけ」を提供し、「関係」を構築し、「感動」を届け、「絆」をつくる

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今の時代に、著者が理想とする丸ダイヤ型組織が実現できるのか、著者自身の会社がどんな組織でやっているのかが、本書を読むだけではわかりませんでしたが、今の時代の空気感を捉えた興味深い論考だと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『絆徳経営のすゝめ』清水康一朗・著 フローラル出版

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4910017208

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◆目次◆

はじめに
序 章 「きれいごと」が経済合理性を生む時代になった
第1章 これからの最強の資産は「絆」である
第2章 絆徳経営でピラミッド型から「丸ダイヤ型」を目指しなさい
第3章 分断を生み出す「7つの罠」とは?
第4章 絆がどんどん強くなる「5Kマーケティング」
第5章 社員との絆が勝手に強くなる「絆徳の人事」
第6章 世界と絆を結べば、いつまでも幸せになる
おわりに

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