2021年11月10日

『5000日後の世界』ケヴィン・ケリー・著 大野和基(インタビュー)・編 服部桂・訳 vol.5876

【カリスマが予言する「ミラーワールド」とは?】
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本日ご紹介する一冊は、雑誌『WIRED』の共同設立者・創刊編集長であり、ビジョナリー(予見者)として知られる、ケヴィン・ケリー氏による注目の論考。

インターネットが商用化されてから5000日後、ソーシャルメディアが出てきて、さらに5000日経ったところに現在、われわれがいるわけですが、本書は、これから5000日後の世界がどうなるか、その変容を予言した内容です。

すべてのものがAI(人工知能)と接続され、デジタルと溶け合う世界で生まれるAR(拡張現実)の世界…。著者はこれを「ミラーワールド」の出現をミラーワールドと呼んでいます。(もともとはイェール大学のデビッド・ガランター教授が最初に広めた言葉)

現実の世界の上にバーチャルな世界が覆い被さると、何ができるようになるのか、どこにビジネスチャンスがあるのか。

テクノロジーの進行や、そこから予見される世界が描き出されており、じつにワクワクする読み物です。

著者は、テクノロジーがまるで生き物であるかのように、「テクノロジーは何を望んでいるのか?」と問いかける習慣を持っているそうですが、そこから見えてきた未来が、本書には書かれています。

書かれているもののうち、いくつかは既に他の本でも言及されていることですが、内容は概ね刺激的で、なるほど落合陽一氏が推すのも納得ができました。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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いろいろなところで、百万人単位の人たちが一つのプロジェクトで同時に一緒に働くことが可能になる

リアルタイム自動翻訳の大幅な進化について話さないわけにはいきません。特に英語に変換してくれる、ほとんどタダ同然の翻訳があれば、これまでにない規模の共同作業が容易になります。世界にはたくさんの才能を持った人がいますが、彼らが英語をしゃべれるとは限りません

ミラーワールドの世界では、歴史は「動詞化」します。例えば、有料のサービスになるかもしれませんが、空間に手をかざしてさっと振るようにスワイプするだけで、時間をさかのぼってその場所に以前にあったものを呼び出せる

あなたは商品について説明したりタイプしたりする必要はありません。興味を持ったものを見つめるだけで、それがあなたを認識します。あなたはただ、尋ねればいいだけです

ミラーワールドでは、人々のアテンションを高い解像度で追跡し、操作することが可能になります。つまり、ユーザーが簡単に搾取されてしまうのです。長期的には、ミラーワールドは水道やブロードバンドのように、毎月定額を支払うサブスクリプション・モデルになることが考えられる

ミラーワールドにおいては、成功を収める小さな開発会社がたくさんできる

多くの人が気づいていないのですが、大会社を規制すると結果的に彼らの力を強化してしまいます。(中略)大会社は規制によるコストを負担できますが、小さな会社にはそれができないからです

今後は、データを統治し管理する取次会社のようなものが出てくる

空飛ぶ車が空を埋め尽くす時代を想像する人もいますが、そうはならないでしょう。一つの問題は騒音です

NFTの対象になるものは非常に価値が高く、たとえそれが長期的に値下がりしてもいいものに限られています

生活スタイルのレベルでの収斂が起きる一方で、人々のアイデンティティーに対する考えの多様性がどんどん増していく

今世紀中に、ある産業に特化した都市のクラスターが出現する

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現在叫ばれている一部のテクノロジーの普及がおそらく進まないであろうことや、次の時代の勝者がGAFAのどれでもないことなどが述べられており、ビジネスパーソンにとっては、どこにチャンスがあるのか、大きなヒントが得られると思います。

AIやロボット、仮想通貨や自動運転、スマートシティの将来性についても言及されており、関係者や投資家は一読すると良いと思います。

ぜひ読んでみてください。

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『5000日後の世界』ケヴィン・ケリー・著
大野和基(インタビュー)・編 服部桂・訳 PHP研究所

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◆目次◆

第1章 百万人が協働する未来
第2章 進化するデジタル経済の現在地
第3章 すべての産業はテクノロジーで生まれ変わる
第4章 アジアの世紀とテック地政学
第5章 テクノロジーに耳を傾ければ未来がわかる
第6章 イノベーションと成功のジレンマ

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