2021年10月13日

『40歳からの予防医学』森勇磨・著 vol.5857

【ずっと健康で働き続けるために】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478113459

本日ご紹介する一冊は、担当編集者が昨年、人間ドックで引っかかり、尿の精密検査を受けたことをきっかけに企画したという一冊。

著者は、産業医・内科医で、YouTubeチャンネル「予防医学ch/医師監修」で、情報発信をしている森勇磨さんです。

タイトルは地味ですが、このチャンネル、何と登録者が28万人超(2021年10月13日現在)。

YouTubeで愛されているだけに、解説もわかりやすく、日常のどんな行動・食事に病気リスクがあるのか、どうすれば早期発見できるのか、未然に防げるのか、詳しい解説が書かれています。

ビジネスパーソンの現役年齢が引き延ばされ、ますます多くの人が高齢になっても働かなければならない状態になるわけですが、実際には、多くの病気は40歳から発生します。

最低でも40歳からあと25年働くために、最低限の予防医学の知識は持っておきたい。

そう思うなら、本書は「買い」です。

土井も健康診断やダイエット本の執筆を機に、だいぶ健康に詳しくなりましたが、本書にはさらに詳しい予防医学の情報が書かれています。

受けたほうがいいのに日本人が受けていない健康診断やワクチン、あまり知らされていない害のある食事など、知っておくべき重大情報が、キャッチーな見出しとともに紹介されています。

オビにある「熱いお茶」のように、がんリスクを高める食事についてもまとめられており、がんリスクを心配する方は、ぜひ読んでおくといいでしょう。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きます。

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40歳を越えると、がん、糖尿病、腎臓病といった病気を避けては通れません。国立がん研究センターによれば、40~49歳のがん患者数は、30~39歳と比べると、3倍以上です(2018年)

高血圧を放置しておくと、その圧力によって血管の壁が傷つき、動脈硬化が進行します。心筋梗塞、脳出血、大動脈解離、大動脈瘤破裂といった命に関わる重大な病気リスクが上がり、腎臓の機能も低下します。高血圧はあらゆる大病を招く恐ろしい生活習慣病なのです

血糖値の高い状態が続くと、血管は傷つき、動脈硬化を招き、さらには心筋梗塞や脳梗塞のリスクを上昇させます。血糖値が平均的に高いと、日常的に血管を傷つけていると言えるのです

男性の貧血は、ほとんどの場合「何か異常がある」ので絶対に放置してはいけません。男性の鉄欠乏性貧血を見つけたら、まず「胃カメラ」「大腸カメラ」を行います。男性の貧血の原因には「胃がん」や「大腸がん」からの出血が多いからです

「除菌をしたから胃がん検診を受けなくてOK」ではありません。ピロリ菌がすみ着いていた期間に胃を荒らし、すでに「胃炎」の状態が形成されていることもあるからです

45歳までにHPVワクチンを打つ(子宮頸がん予防のため)

大腸カメラは「10年に1回」を目安に

すい臓がんで警戒すべき3症状
「心当たりのない血糖値の急上昇」
「お腹や背中の痛み」
「黄疸」

オススメしたいのが、「低糖質スタートダッシュ+地中海食ダイエット」

ハム、ベーコン、ソーセージは発がん性あり

じゃがいもを食べすぎると早死にする

マーガリンを食べてはいけない

「熱いお茶」で食道がんリスクが8倍上がる!

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約300ページ、淡々と病気解説が進められるので、やや中だるみしますが、健康に興味のあるビジネスパーソンなら、最後まで楽しめると思います。

自らが健康であるために。子どもや大切な人が将来病気で苦しまないために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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『40歳からの予防医学』森勇磨・著 ダイヤモンド社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478113459

<Kindleで購入する>
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◆目次◆

CHAPTER1 人生100年時代の健康戦略
CHAPTER2 血液、尿、臓器のサインを見逃すな!
CHAPTER3 がんの予防・早期発見に効く新常識
CHAPTER4 健康寿命を延ばす最強の食事術
CHAPTER5 病気を遠ざける科学的な生活習慣
CHAPTER6 太く長く生きるためのメンタルケア
CHAPTER7 病気になってからの予防医学
おわりに 「いい人生だった」と言い切れる人を増やしたい
巻末資料1 年齢別やることリスト
巻末資料2 40歳以上ならすぐ病院に行くべき「15の症状」
巻末資料3 正しい医療情報を見抜く「3つのコツ」

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