2021年9月10日

『9割の買い物は不要である』 橋本之克・著 vol.5836

【行動経済学で不要な買い物を防ぐ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798062936

週末にこんな本を紹介するのは気がひけるのですが、本日ご紹介する一冊は、ムダな買い物を避けるための行動経済学を紹介した一冊。

著者は、大手広告代理店アサツーディ・ケイの戦略プランナーを経て、マーケティング&ブランディングディレクターとして活躍中の橋本之克(はしもと・ゆきかつ)さんです。

現役のマーケターが、行動経済学の理論を紹介しながら、各社が消費者向けに仕掛ける「罠」を解説していくという内容で、ついつい買わされてしまっている人は、読むだけで随分節約になると思います。

とくに昨今は、ネット系を中心に、頭の良い人々がマーケティング、情報操作を仕掛けているので、気がついたら罠にハマっていた、という方が多いのではないかと思います。

「気に入らなかったら返品無料」
「定額で使い放題」
「初回無料」
「捨てようと思っていたものが売れてお得」
「まとめ買いがお得」

企業が仕掛けてくるこれらのセールストークをいかに避けて、賢く生きるか。

本書を読めば、企業のマーケティング戦術に騙されない、賢い買い物の知恵が身につくこと、うけあいです。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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一つは、ネット依存状態での情報収集は避けること。もう一つは、確証バイアスによって、都合のいい情報にかたよった収集をしないことです

「気に入らなかったら返品無料」にだまされない

「保有効果」により手放すことが惜しくなる

「返報性の原理」で返品を申し訳なく思う

支払い方で、お金の価値の感じ方が変わる

現金払いよりも、クレジットカードを使うほうが、お金を使いすぎる

ネットのパーソナライズにより、情報がかたよっているという事実を知ること

3000円割引されるトークよりも、3000円のクーポン券の価値がなくなる損失のほうが大きくなります

有名人のオススメや食べログの星を盲信しない

「バンドワゴン効果」で多数派に乗りたくなる

使い放題のサブスクは、お金の支払い放題でもある

支払い状況は紙でチェックしよう

損することを恐れて、まとめ買いしすぎてしまう

値段を購入のメイン基準にするべきではない

新たな損には厳しくても「ついで」では許せる

その買い物がよかったか悪かったかは、利用した結果で判断されるべき

人は選択肢が多すぎると、その選択を先延ばしにしたり、選択すること自体をやめてしまったりする

選択肢を減らし、選択する回数も減らす

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ムダな買い物を避けるための考え方が示されているだけでなく、本当に買うべきものを賢く買う秘訣も書かれているので、バランスの良い内容だと思いました。

行動経済学を学んだ方にはなじみの理論が並んでいますが、知っていることとできることは別。

「つい無駄遣いしてしまう」という方は、ぜひ読んでみてください。

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『9割の買い物は不要である』
橋本之克・著

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798062936

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B09DXX3DZF

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◆目次◆

第1章 ネットの買い物で失敗しないコツとは?
第2章 「損したくない」という人ほど損している
第3章 買い物での選択で間違えないポイント
第4章 絶対に後悔したくない「大きい買い物」

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