2021年9月15日

『「目標が持てない時代」のキャリアデザイン』 片岡裕司、阿由葉隆、北村祐三・著 vol.5839

【これでスッキリ。】
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最近のキャリア本の2大潮流は、「好きなことをやりましょう」と「副業/起業しましょう」だと思いますが、どうもこれだと新しい自分の可能性に気づきそうな感じがしない。

どのキャリア本を読んでも、モヤモヤするだけでどうもスッキリしないと思っていたら、面白い本を見つけました。

本日ご紹介する一冊は、先が見えない時代のキャリアデザインについて、株式会社ジェイフィールの片岡裕司さん、阿由葉隆さん、北村祐三さんが述べた一冊。

専門性が陳腐化する「目標喪失」の時代に、どうやってキャリアを構築すればよいのか、明確な答えを示した一冊です。

・ぼた餅が落ちてくる棚の数を積極的に増やしていく
・「できること」で「やっていないこと」を積み上げていく
・毎月、毎週、毎日、新しい人、出会いたい人に出会っていく
・自分が初心者、入門者の立ち位置になれる場を持ち続ける

個人的には、上に挙げた<「できること」で「やっていないこと」を積み上げていく>というアイデアが刺さりました。

本書には、迷えるビジネスパーソンのために、「キャリアの目的を考える」ワークが付いており、特に質問項目が充実しています。

・あなたのお気に入りの習慣・癖・パターンは何ですか?
・どんな独り言を言っていますか?
・あなたがこの10年で手に入れた/購入したものやサービスで、あなたにとってもっとも価値があると思うものやサービスは何ですか?
・最近3年間にやったことで、気乗りしなかったものは何ですか?

などといった質問に答えることで、自分がわかってくるように工夫されています。

このワークはぜひやってみることをオススメします。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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目標喪失は不可避の時代、これからのキャリアデザインは、目標喪失を前提にし、目標の連続開発を可能にするものでなければいけません

決別すべきは、外的成功に最大の価値があるとする伝統的なキャリア思考

残念ながら、目標喪失時代は専門性の陳腐化の時代でもあります。重要なのは、「今はできないことにチャレンジしていく」メカニズムです

「棚からぼた餅」的な偶然によって人生が左右されるのであれば、落ちてくるぼた餅をしっかり受け取ることだけでなく、ぼた餅が落ちてくる棚の数を積極的に増やしていくということです

「できること」で「やっていないこと」を積み上げていくことが私たちの人生を大きく変えていきます

◆限界突破の4つのステップ
1.キャリアの目的(パーパス)を育てる
2.体質改善に取り組む
3.目標をたくさんつくる
4.キャリアを楽しく実験する

2つ目のステップは「体質改善に取り組む」で、ここで改善するのが「ネットワーカー体質」と「成長体質」という2つの体質です。ネットワーカー体質とは、つながりをどんどん広げていくというものです。具体的には、毎月、毎週、毎日、新しい人、出会いたい人に出会っていくという行動パターンを自分に定着させていくことをいいます。成長体質とは、何か新しいことに取り組み続けることや、自分が初心者、入門者の立ち位置になれる場を持ち続けるというものです

「キャリア」とは職業ではなく、どんな自分でありたいか

ワクワクするという感情をもう少し細かく見ると3つに分かれます。まず「心が躍る、和む」もの。この目標を思い浮かべるだけで、思わず笑顔がこぼれるような感覚です。次に「力がみなぎってくる」もの。これは、体が熱くなるような感覚があるかどうかです。そして最後は「使命感を感じる」もの。面白そうとか楽しそうというよりも、自分がやらなければ誰がやるのだ、という気持ちが出てくるものです

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読んだだけで終わらせるのではなく、本に書いてあるワークをきちんとこなすことで、新しい自分の可能性に出会える本だと思います。

現代人が持つキャリアへの漠然とした不安に、明快な答えを出してくれる、キャリアデザインの良書です。

ぜひ、読んでみてください。

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『「目標が持てない時代」のキャリアデザイン』
片岡裕司、阿由葉隆、北村祐三・著 日本経済新聞出版

<Amazon.co.jpで購入する>
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<Kindleで購入する>
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◆目次◆

序章 目標喪失時代のリアル
第1章 限界突破に向けた4つのステップ
第2章 キャリアの目的(パーパス)を育てる
第3章 体質改善に取り組む
第4章 目標をたくさんつくる
第5章 キャリアを楽しく実験する
第6章 人事の果たす新たな役割
終章 限界を突破し、想像以上の自分になれる時代へ

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